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2010年07月24日

田中角栄から 今の民主政権を読む 3

誠天調書: 田中角栄から 今の民主政権を読む 2 の続き

田中角栄を歩く 第7回 糸と縄のもつれ──沖縄返還の「秘密のチャンネル」| Web草思
太平洋戦争末期、沖縄では民間人を巻き込んで最大規模の戦闘が展開された。日本人の死者は20万人以上、米軍側の死者は1万2500人余といわれる。血の代償として、米国は、サンフランシスコ条約で日本の沖縄における潜在主権は認めたものの、その施政権は手放さなかった。実質的に沖縄を支配した。朝鮮戦争で沖縄の軍事的重要性が高まると、半ば強引に米軍基地・施設を建設。米兵による事件や事故が続発し、沖縄の人々は「島ぐるみ闘争」と呼ばれる抵抗運動を行った。
 米国は、ベトナム戦争にのめりこむにつれ、兵站基地である沖縄にさらなる執着を示した。

佐藤は、左翼思潮とナショナリズムが混ざって沸騰する世論を背景に「核抜き本土並み」の返還を求めた。翌年に迫った安保条約の再延長で米軍基地を沖縄に存続させるにしても、核兵器の持込は認めない、との姿勢を崩したくはなかった。67年末の国会で「非核三原則(核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず)」を打ち出した佐藤にとって、核での譲歩は政治的な死をまねく。
 これに対し、ニクソンは、「タカ派」の影響力を使って沖縄返還の抵抗勢力である国防総省、軍事系議員を抑えこむ代わりに自らのアキレス腱である繊維問題で日本側に見返りを求めようとしていた。

交渉ごとの大原則は、ギブ・アンド・テイクだ。
ところが
ライシャワー駐日大使は「このままでは、1970年までに沖縄問題が爆発するだろう。日本との関係を漂流するにまかせるのは安全な戦略ではない。何とか漕ぎ始めないといけない」と国務省の会議で発言したが、国防総省、軍事系議員たちは聞く耳をもたなかった。
この辺りの構造は 21世紀の今も 1_たりとて変化していない

結果として、表向きの外交交渉は 形骸化の極みのみが表面化して
その本質を知る者は殆どいなく その本質を知ろうとする者も殆どいない。
僅かに あらゆる状況から その向こうを推察しては読み解こうとする者が居るだけで
大概の人間は 見たいと思う現実しか見ようとしないのは
今も昔も 古今東西を問わずに変わらない。

日本の世論は、神聖な領土の返還と貿易問題を取り引きするな、といきり立った。

ぎりぎりまで「核」を交渉カードにとっておきたい米国は、
「秘密のチャンネル」を介して、表面上は沖縄返還と繊維問題を切り離すことに同意した。
そして、若泉とキッシンジャーは、
核の緊急時の沖縄への持ち込みと繊維輸出自主規制を「密約」で認め合う手はずを整えた。
サスペンス映画ばりの舞台裏を知っていたのは、
佐藤、ニクソン、キッシンジャー、若泉の四人だけ。
佐藤は首脳会談に同行する愛知揆一外相にも密約を洩らしはしなかった。

その秘密主義が、後に繊維交渉をとてつもなく難しくさせるのではあるが……。
この事の殆どを 周知の事実だったとはいえ 現役外相の岡田は明らかにしたよね。

すなわち
鳩山とオバマ 岡田とヒラリー という21世紀の日米交渉そのものすら
裏が明らかに有る 表面上は形骸化の極み と明言しているも当然なんだけどね。

なのに宗教左翼な社民系とマスコミ新聞テレビ大手メディア に煽られまくるしか知らない
見たいと思う現実しか見ない者達は 予想通りに
表面上の形骸化の極み という事すら理解できずに 簡単に扇動されまくってたよねwww

もっとも それすらもが鳩山兄と小沢の読みの中にあったんだから 恐れ入るが。
で 最後に菅が全てをブチ壊したんだけどw まぁ 先を進めよう。

空港には、首相が訪米中の臨時代理となる官房長官の保利茂、福田赳夫蔵相、大平正芳通産相らの閣僚が集まっていた。若泉とキッシンジャーの裏交渉の経緯を知る者はいない。皆、返還交渉がまとまり、共同声明が発表されるよう、祈るような気持ちで佐藤を見送りにきたのだった。
 沖縄では屋良朝苗(やらちょうびょう)・琉球政府主席が、殺到する取材者や表敬訪問者を待たせ、首相の出発を中継するテレビを食い入るように見つめながら、しみじみと言った。
 「きのうからテレビで本土の学生の乱闘などを見ているのだが、せめて県民を含めて国民合意の線で首相が出発できたらなあという感想を持ちます。だけども、それだけ問題が複雑で困難なのでしょうね」
 佐藤を支持する沖縄経済界からも「喜べない」との声が上がっていた。
 「いま身をもって、それ(祖国復帰)を実現しようとしている首相に敬意を表し、期待している。だが正直のところ日の丸行列、ちょうちん行列をする気はどうもわかない。
 ただ民族の誇りを取戻しただけでなにがめでたいか。その後の私たちの生活はどうなるのか……。(中略)経済面での本土政府の施策は遅々として進まず、めぼしいものといったら厚生年金ができたくらいじゃないかな。民族の悲願達成ということで、今まで少々のことはがまんしてきたが、佐藤さんが帰ってきたら本土政府にどしどし注文をつけたい」と安里芳雄・琉球商工会議所専務理事はコメントした。(朝日新聞、69年11月16日付)
 誰もが交渉の成り行きを、固唾を呑んで見守る心境であった。
しかし爆笑だなぁw 何一つ 成長していないが宗教左翼な訳だねw
宗教右翼を笑えないよね

そんな厳粛な空気が立ち込めるなか、田中角栄自民党幹事長は、まったく別の皮算用をしながら見送りの列に加わった。田中は、口をへの字に結んだまま、これで解散に持ち込める、師走の総選挙に打って出られる、と得心していた。選挙の采配は田中が振るう。すでに佐藤とは話がついていた。いつ解散総選挙を口にするか、だ。もちろん、田中も裏交渉を知っていたわけではないが、自分が自民党政調会長時代に「日本が核兵器の配備を認めれば、沖縄問題は解決する」と発言した方向で交渉がまとまる手応えをつかんでいた。民意を問うのはいま、と独特の勝負勘で決断しつつあった。
かなり似たような状況のままに 小沢も同じような政治の読みをしていた訳だね。
なにはともあれ 菅の名前一つの虚構で「ただただ これからも頑張る」とだけ言えば
それなりの結果は必ず出せる、とね。 
ただし 誰もが想定外に 予想を遥かに超えて菅が馬鹿だった事を除けば。


 経済分野も血こそ流さないが力と力がぶつかりあう戦場である。

各国が曲りなりにも民主主義的な権力分立の体制を敷き、自由な市場経済活動を認める以上、
政治の同盟関係と経済のライバル関係が並存するのは避けられない。

外へ経済力を伸張する日本と、
ベトナムから手を引き、国内へ経済の重心を移したい米国。

日米は、右手で政治的な握手をしつつ、経済を握る左手で相手のボディにパンチをぶち込む。
そんな抜きさしならない関係の象徴が「糸と縄の交渉」であった。


しかしながら、フォーカスをふたたび、日米首脳会談の「舞台」に絞り込んでみると、
外務当局者たちが大見得を切りあって丁々発止とやりあうのを
「カブキ・プレイ」と冷ややかに黙視する人物がいたのも事実だ。
「秘密のチャンネル」の黒衣、キッシンジャー大統領補佐官である。
ぶっちゃけ俺の目から見ても
今回の 鳩山兄とオバマ 岡田とヒラリー の虚構の交渉の本質は
グアム移転費用の分担割合の交渉でしかない。
その本質を考えれば 日本側とて、自民党時代 特に日米同盟時代を迎えた今を思えば
かなり悪くない交渉結果を得ているのにね。
其処まで思いを及ばせる者は 皆無だ。
まさに 歌舞伎の派手さに騙されて中身の本質を見抜く者は誰一人として居ないよね。


キッシンジャーは、自著「ホワイトハウス・イヤーズ」(邦訳『キッシンジャー秘録』全5巻、小学館)で、
じつにストレートに「ミスター・ヨシダ」こと若泉敬との「秘密のチャンネル」に言及している。
その始まりについて、こう記す。やや長くなるが引用したい。



私が、初めて交渉に関与するようになったのは、
佐藤が例の日本的流儀に従って、
彼と私の共通の友人で、日本政府内では公的地位をもっていなかった、ある人物 <若泉> を、
偵察役として送り込んできたのがきっかけだった。

今や、
公的地位にいない人物と、
当の問題に通じていない人物 <キッシンジャー> の間で
折衝を始めようというわけであった。

その使者にしても、私にしても、いつお払い箱になるかもしれなかった。
やがて、二人はこみいった歌舞伎芝居の演出をするようになった。


一九六九年七月十八日、
くだんの佐藤の使者が私に会いにやってきた。
以来、二人は、両国の官僚機構の頭越しに秘密のチャンネルをつくりあげた
(ただし、この場合、私は問題に通じていなかったので、
 わが方の主役たちには細大漏らさず情報を伝えた)。

佐藤としては、核、繊維両問題について、
その基本的な原則問題でニクソンと了解に達したい意向だ、とのことだった。
この基本的問題が片づきしだい、その細目の処理を双方の官僚に命じようというわけだった。

私がニクソンに電話をかけ、佐藤の方針を伝えると、
ニクソンはすっかりその気になって
『それでやってみよう。国務省の面倒をみているわけにはいかない』といった。

(『キッシンジャー秘録』第2巻/< >内は筆者)



キッシンジャーは、「秘密のチャンネル」といいながら、
米国政府の主役たちには細大漏らさず情報を伝えている。
佐藤−若泉が秘密を胸のうちにしまいこんだのに対して、
何とあけすけといおうか……返す言葉もない。

米国側が圧倒的に多くの情報を束ねた状態で交渉に臨んでいたことがわかる。
この日米両国の情報の非対称性は、その後もずっと尾を引くことになる。
宗教左翼 と 宗教右翼 に馬鹿な歌舞伎役を演じさせては
馬鹿で豚にすぎない民衆を右へと左へと面白いように扇動し
自分達こそが政治を左右すると傲慢にふるまうマスコミ新聞テレビ大手メディア、
そして その全てに対し介入可能なのが 宗主国の米帝 であり
従属国家の日本という立場にあり コレだけ苛酷な状況にありながらも あれだけの事をして見せた
鳩山兄 小沢 岡田 北沢 そして鳩山連立政権の
その政治的手腕の見事さを絶大の評価こそすれ 批判をする気は欠片も起きない。


 「事前協議」方式を思いついたのが米国側か日本の外務省か、はたまた「ヨシダ」こと若泉なのか、断定しにくい。ただし、キッシンジャーとヨシダは、首脳会談が始まる前の裏交渉で「事前協議」というキーワードをすでに使っている。キッシンジャーは記す。


 「ヨシダ」と私は、しかるべき議事録が残せるように、念入りな筋書きを書き上げ、それぞれの首班にしっかり頭に入れて貰った。「ヨシダ」が佐藤の意向を確かめたところ、それで結構だとのことだった。まず、佐藤が口火を切って、核兵器の持ち込みにはいっさい反対するとの、かねてからの日本側の態度を表明する。これに対して、ニクソンが、アメリカ側の最大限の要求を盛り込んだ、極めて厳しい案を提出する。佐藤は数分間考え込んだあと、あらかじめ合意ずみの妥協案を提出する。

(前出『キッシンジャー秘録』第2巻)

「妥協案」をニクソンが受け入れて一件落着。どちらも押し付けられた形ではなく、議事録に汚点も残らないというシナリオが書かれていた。といっても、ここまでなら公式会談の記録の範囲内にとどまる。
外交交渉のTOP会談などは 往々にして、
既に前段階での交渉の確認と儀式の場にすぎなくなる
というのは 散々に書いてきている。
日本とアメリカは オバマと鳩山兄は 何を話していたんだろうね。


佐藤の密使、若泉敬は、キッシンジャーと違って長い間秘密を守った。
墓場まで持っていく覚悟だったのかもしれない。

だが、秘密交渉から25年を経た1994年、
『他策ナカリシヲ信ゼムト欲ス』という二段組、630頁に及ぶ大著を文藝春秋より上梓し、
「秘密のチャンネル」における自らの行為を描ききった。

巻頭で
「私自身の行った言動について 私は、良心に従って真実を述べる。
 私は、私自身の言動と そこで知り得た事実について
 何事も隠さず 付け加えず 偽りを述べない」
と宣誓し、署名捺印して始まるその本は、ずっしりと重い歴史の証言である。

若泉は、冒頭で、沖縄の「同胞」とかの地に眠る無数の英霊を想うと、
「鋭利な刃で五体を抉られるような気持に襲われたことすら一再ならずあった」と告白する。

長い沈黙を破ったのは、
「私が歴史に対し責任を負うことを公然と自らに課し、かつそのことを改めて確認するための営為」
と規定している。

この本の刊行から2年後、若泉は66歳で黄泉へと旅立った。死因は、癌性腹膜炎。
『他策ナカリシヲ信ゼムト欲ス』には
緊急時の核兵器持ち込みの「事前協議」について、
若泉がキッシンジャーとは別の意味でこだわっていたことが綴られている。

「単なる事前通告でやられるのは困る」というのが若泉の本心だった。

首脳会談の二週間前の朝、若泉は極秘に総理公邸を訪ねて佐藤と面談した。
下田駐米大使から「数日後に米国から核問題に係わる返事をもらう」との報告を受けたという佐藤に、
若泉は反論する。

米国側が「核」の交渉カードを切るのは最後の最後
とキッシンジャーとの裏交渉でつかんでいた。
戦後から四半世紀後の この頃と、戦後から半世紀以上が過ぎた今 とでは
「日米関係の 支配と従属の関係」を取り巻く環境は あまりに大きく変化している
決定的に違う、と言い切っても良い。
その事を念頭に置きながら 続きを読みたい。


若泉の著書からの抜粋。


「総理、そんなはずはありません。返事は来ません。
 そのことは、最初からあれだけ私が申し上げているでしょう」

「うーん。
 (やや間をおいて)核について、特別の取り決めとか、協定、条約などは一切結びたくないんだが……」

「その原則はいいでしょう。私も賛成です。
 唯一の問題点は、いまや、核を抜いて返還させたあとの、再持ち込みと通過の権利を
 相手にどう保証するかに絞られています。

 緊急の非常事態をどのように定義するか、誰が判断するかが問題で、
 単なる事前通告でやられるのは困ります」

「アメリカが力でもって決行しても、君、侵略にはならんだろう。
 そういう大変な危機の非常時が起れば、日本のためにも必要かもしれん。
 大統領が担っている責任の重さは、自分もよく理解できるつもりだ」

「向こうが どうしても書いたもので保証してくれ、と固執して譲らない場合は、
 ――その可能性が非常に高いのですが、
 一つの方法として、合意議事録にして残し、
 首脳二人がイニシャルだけサインするというのはどうですか。
 絶対に外部には出さず、他の誰にも話さず、
 ホワイトハウスと首相官邸の奥深くに一通ずつ、極秘に保管するということでは」

(前出『他策ナカリシヲ信ゼムト欲ス』)

ここが、「密約」を、若泉が佐藤に持ちかけた場面である。
公式声明以外の「合意議事録」にサインをして残そうと薦めている。
さらにやりとりが続く。佐藤は訊ねる。
「向こうは絶対、外部には出さんだろうな」
「それは、大丈夫です。強く念を押し、確認してきています。
 心配なのは、むしろ、こっちです」
「それは大丈夫だよ。愛知にも言わんから。
 破ったっていいんだ。 
(書類は破り捨てて 無かった事にしても良い という意味か?
 それとも 更に密約そのものを破棄して こっちが知らぬのに勝手に持ち込んできやがった
 そんなサインは知らない 捏造だ って言っても良い という意味か?
 判断しかねるが、いずれにせよ)

 一切、言わん」

(同前)

佐藤の「破ったっていいんだ」の一語も凄い。
秘密の罠は、それが暴露されるかどうかのところに仕掛けられているのではない。
秘密を共有する関係性のなかに存在する。

秘密と言いつつ役者たちに情報を伝えるキッシンジャー、
秘密だから「破ったっていいんだ」と居直る佐藤。

国を背負って、こういうことをする政治家の業の深さに背筋が寒くなる。

その後 日米間の交渉は
アメリカ側からの貿易圧力 もが実質に切り離されては 非公式会談へ回され
核密約と同様に 沖縄返還の実質的な付帯条項 となり

こうして、公式、非公式、「秘密のチャンネル」さまざまな折衝が重ねられ、日米共同コミュニケは、発表された。
 沖縄の「核抜き」返還には「事前協議」の条項がつけられ、「繊維」に係わる字句はすべて削られていた。「核」と「繊維」は表面的には切り離されたのだった。

 外務省は、未だに沖縄返還と繊維交渉は別物との主張を崩していない。密約も否定、あるいは「ノーコメント」で通す。首脳会談後の繊維問題の紛糾についても、東郷文彦は「これは長い日米経済摩擦の歴史の一頁であり、繊維が沖縄との取引材料にされたなどと云うのは、言葉は悪いが下世話に云う何とかの勘繰りと云うものであろう」(前出『日米外交三十年』)と突き放す。外務省は、いったい何を守ろうとしているのだろうか……。
宗教右翼と宗教左翼と そしてカルトな連中の
そういう宗教的プライドをこそ守ろうとしているんだよねwwwww

そういう事を守る事こそが
その先で 自分達の高給と外交機密費の流用というボーナスを守る事になるからねwwwww

一方 その頃 田中角栄は

田中
「日米新時代」などというと、
 すぐ「米国の肩代わり」とか、大国意識とかいったいわれのない批判を受ける恐れもでてくる。
 しかし、首相のことばは、そういう意味ではない。
 むしろ、戦後二十五年の終わりを告げるときがきて、
 新しいスタート台に立っているという気持なのだ。

 戦後の日本の安全や経済の繁栄は沖縄県民の犠牲のうえに立っていたともいえる。
 だから佐藤首相も
 「沖縄の祖国復帰が実現しなければ日本の戦後は終わらない」
 と悲痛なことばを吐いたのだ。

 いま、それが実現したことは、特筆大書されるべきだと思う。
 とくに共同声明を読んで感じたのは、
 沖縄の国政参加問題を一気に片づけられるということだ。
 むろん本土なみの国政参加だが、
 もし(師走の)総選挙をやるなら、そのあとの特別国会で当然議題にすべきものと思う。


――野党はおそらく「事前協議を米国の立場を害さずに運用する」というくだりをとらえ、
  これは核持込みや米軍の自由発進の歯止めをなくしたものだ、と批判すると思うが……。

田中
 野党側は、こんなにすんなり決まるとは思わなかっただろう。
 もっとクレームがつくと思ったに違いない。
 ただ、議論しようと思えば、いくらでもできる。
 事前協議の運用では、
 日本がこれだけ経済発展したのに、
 野党も含めた国民的合意を無視して
 米国の利益だけが守られるなどということは、絶対にありえない。
 そこまで対米従属の考えをもつのは占領軍時代の被害妄想だ。


首脳会談を終えて帰国した佐藤首相は、
間髪を入れず、衆議院の解散、総選挙を表明した。

師走の27日に投票が行われた総選挙は、
自民党が288議席を獲得して圧勝した。

社会党は、「大なだれ」を打って議席を失い、100議席を割り込んだ。
完敗である。

「安保条約廃棄・沖縄即時無条件全面返還」という空手形を民意は見放したといえるだろう。

田中幹事長の狙いどおりの結果に終わった。
ね? 似たような政治状況を 小沢と鳩山兄は逆手に取り
電光石火の如くに陣換えをして 見事に管へバトンを渡した訳だ。

なので、菅が あそこまで大馬鹿野郎だと読み切れなかった事が 敗因と言えば敗因かw


邸の応接室に若泉を迎え入れた佐藤は、
「ところで総理、“小部屋の紙”(日米秘密合意議事録)のことですが、
 あの取り扱いだけはくれぐれも注意してください」
と言われて、こう答えたという。
「うん。君、あれはちゃんと処理したよ」


田中幹事長の狙いどおりの結果に終わった。だが、この大勝利の悦びを田中がかみしめている余裕などない。太平洋の向こうから繊維輸出自己規制を求める大波が押し寄せてくる。佐藤は、通産大臣を大平から宮沢喜一に交代させて乗り切ろうとするが、手に負えない。意のままに進まぬ交渉にニクソンは「憎悪」の焔をたちのぼらせる。繊維問題は国政上の問題なのだ、と覚った佐藤は、二進も三進もいかなくなった局面で「汚れ役」を田中に押しつけた。田中を通産大臣に任命し、繊維交渉の全権を与えた。
 田中角栄、一世一代の修羅場に臨むのであった。
と 国内の土建の田中 から 外交の舞台へ そしてその先には日中国交正常化 へと
政治家の田中は歩みを進めていく訳だ。


この話は 更新が此処で止まり 先が無い、非常に素晴らしいのに残念だ。
で 続きには こんな感じもある


山岡淳一郎『田中角栄 封じられた資源戦略──石油、ウラン、そしてアメリカとの闘い』
本書では、角栄の基本的な発想としての「モノと生活」、
それを支えるにエネルギー資源の確保という考え方を縦軸に据え、
彼が直面せざるを得なかった国際政治が横軸に据えられる。
田中角栄を外交史の観点から捉え返していくのは非常に興味深いテーマだと思う。


石油をめぐっては親アラブに舵を切った。
原子力エネルギーをめぐってはフランス・西ドイツ等のヨーロッパ勢と手を組もうとする。

こうした角栄の独自外交はアメリカの癇に障る行動であった。

アメリカの政権中枢と直結していた岸信介・佐藤栄作らとは異なり、
角栄はキッシンジャーと正面きってわたり合う。

しかしながら、資源戦略は安全保障政策と密接な関わりを持つ以上、
日本はどうしても難しい立場に置かれてしまう。

アメリカ側の反撃に抗しきれず、憔悴していく角栄の姿が痛々しい。

アメリカは
核不拡散という大義名分を掲げてヨーロッパ勢が行なおうとしていた原子力施設の売込みに抑制をかけようとするが、
他方で、それは一部の国への核の集中を意味してしまうという矛盾も指摘される。


March 9, 2010  山岡淳一郎著「田中角栄 封じられた資源戦略」読了 - 我思う、ゆえに我あり
政治家になった当初の田中は、
もちろん土建中心だが、首相になると、エネルギー外交を猪突猛進していく。

最初は中国。ここで国交回復、ならびに石油輸入枠も拡大している。

石油は欧米の石油会社、メジャーが
がっちりとカルテルを作って中東の主要油田を押さえてしまっている。

なので、新参者の日本が入ってくる隙間は、
メジャーが入っていないような中国とかくらいしかない。

田中はインドネシアにも目を向けるが、
やはりアメリカががんがんに投資とか援助とかいうアメを与えつつ石油を搾取する。


それでも、岸派の握っているルートと平行して田中のルートも作ろうとする。

そこで、田中はまだカルテルが確立していない、ウランに目をつけて
フランスの原子力産業と密着している大統領と会って、
フランスも資源がないので、日本と似たような背景があることもあり、
同じように独自系資源確保に動いていたから、意気投合。

かと思いきや、イギリスと北海油田に一枚かもうとしたら、日本のリークでご破算。
他にも、ブラジルやメキシコ、オーストラリア、カナダ、ロシアなどと資源外交を展開していく。


その仕組みの中で、
アメリカは原子力産業の独占体制(濃縮ウランの独占)を作ろうとしていたから、
思いっきり国益が相反する。

で、キッシンジャーが田中を恫喝していく。

こうした動きになぜ田中は執着したか。
それは、「石油の一滴は血の一滴」ということをしみじみ思っていたから
資源がない国の切実な事情である。

オイルショックを2回もやっておきながら、
石油が安くなると、ケロッと忘れてしまう。
けれど、首相でしかできない部分があるのだ。

それはメジャーを抱えているような国々が、
国際カルテルを作っては維持して、ぼろ儲けしようと国家元首や軍事力を総動員して
資源国にアメとムチ(最悪クーデターを起こして親欧米政権を樹立させて資源を搾取する)で
いうことをきかせるから。

だから、日本企業が個別に戦っていたのでは、何ら勝てやしない。

で、田中が持病を押して世界を股に資源外交を展開しているときに、
田中の支援に回った元通産省の両角良彦は
こんな論説を新聞に載せた。いたく感銘を受けたので、以下引用。



「か細い資源国とのパイプ 機動性と責任欠く政府・官僚機構

商業的に動きにくい資源をなんとか動かすには、
政治的配慮と経済的効果とをいかに組み合わせていったら良いのかが絶えず問われねばならない。
二国間の経済協力は、採算ベースでの個々のプロジェクトの積み上げから、
全体としての、包括的な協力効果により重点を移していくことになろう。

ここに、政府あるいは政治の新しい役割がでてくる。
個別の、散発的なアプローチでは、それ自体いかに望ましい中身のものであっても、
全体としての政治的効果に資するとは限らない。
採算性のワクを越えた何かがプラスされることを資源国は望んでいるはずだし、
その諾否はこちら側の政治的判断にかかっている。

(中略)

わが国の政治は体質からいって内向的であり、
対外的に国益を背負って立てる人材は限られているし、
官僚はまた資金と物資と外交に所管を分かち合って、
一つの案件を巡って三つの権力が分立し、相譲らないという建前を崩さない。
わはwwwww すげぇ突っ込みだなwwww 昔の朝日は骨が有るなぁww
(中略)

しかも、資金の供与と資源の輸入と協定の作成とがバラバラの意思によって拘束され、
だれも包括的な責任は負えないし、負う資格もない体制を一向に改めようとしない。
ために、あたら貴重な機会を失し、
相手側の不信を高めるという苦い経験をいたずらに重ねゆくだけである。

(中略)

国際協力事業団は発足したけれど、
インフラストラクチャー(経済発展の基盤となる施設)への融資だけでは
総合的な経済協力の推進には程遠い。
だが、世界の情勢は われわれの困惑にはお構いなしに進展する。

いまのところは、個々の企業の地道な努力のおかげで、
資源国とのパイプはどうやらつながっている。
これを政治的に拡大してゆく名案があるだろうか。
つき詰めてゆくと、実はわが国の政府組織と官僚機構自体のなかに問題があるのではないだろうか」
(朝日新聞 74年9月15日付け)
すげぇな、昔の朝日には 此処まで書ける奴がいたんだね。感服した。
今の朝日は そこいらのネットウヨ以下だからなぁ



日本は、この頃から、頭はストップしてるんですねえ。
今でも、耳に痛い話じゃないか。
田中くらいにがんばった政治家がもういないから、
70過ぎの山下太郎が命がけで口説き落としたサウジのカフジ油田(アラビア石油)はとられ、
イランのアザデガン油田は中国に去年取られる始末。


そして ロッキード事件が起きる、
誰が何故に引き起こしたか?その周囲には誰が居たのか?
佐藤の沖縄返還の頃の話に戻る

http://web.soshisha.com/archives/kakuei/2007_1227.php
 福田蔵相は佐藤の後継ナンバーワンと自他ともに認める存在だったが、「沖縄に関しては不確定要素もあるし、国民の反応も未知数」と早期解散に消極的だった。これは慎重な性格のせいだともいえるが、政治家としての持ち時間の少なさの裏返しでもあった。

 明治生まれの福田は、田中より13歳も年長で世代的には佐藤に近い。安保、沖縄が争点の総選挙は、自民党が勝つにしろ、負けるにしろ、どちらにしても福田にはメリットが少なかった。仮に勝ったとすると、すでに最高権力の座について5年、自民党総裁三選を果たしている佐藤の「四選」が現実味を帯び、福田の後継は遠ざかる。もしも負けて佐藤内閣が倒れれば、蔵相福田の首も吹っ飛ぶ。ここは安保の自動延長まで波風立てずに振るまい、安保と沖縄返還を花道に佐藤が勇退、総理の座を禅譲してほしい、というのが本音だった。


 一方田中は、早期解散、総選挙で佐藤四選となれば福田の後継が弱まり、権力の座に近づける。佐藤は福田を次期総理に推すかもしれないが、党内で勢力を伸ばせば逆転の芽も出る。佐藤政権が長くなるほど、若いオレが有利だ、と田中は冷徹に計算した。
そして 後の世に言う角福戦争があり
その佐藤-福田派の流れの先に小泉と清和会がある。

さて 小沢をハメたくて仕方が無い連中とは 誰?








話を今に戻し 少し引用して終わる
誠天調書 2010年07月22日
http://latache1992.blog56.fc2.com/blog-entry-324.html
我が手のほうは・・・(苦笑)
後継者難が・・深刻です。

自らの手で・・
弛まぬ努力と鍛錬で得た地位は・・・
与えられるものではなく・・奪い取るべきものだ・・・
と考えるかたにとって・・・
いつまで経っても・・
オヤブンからの指示を指咥えて待ってる子分たち・・。
彼らのことを・・
カワイイヤツらだ・・とは思いつつ・・・
半分歯痒い気分で見ているかもしれません。
後継者を外部招聘するなんて・・・
「気弱な地上げ屋」 だったら・・考えられませんけどね。(苦笑)
そういう事が・・この9月に起きる可能性が・・・
50%くらい・・ございます・・・。
最近・・気が滅入っている原因は・・
この辺にあるのかもしれません。 (苦笑)


そして自分の後継が可能かどうかも じっと待っては見定めていたんだろうね。
でも答えは出たね 落第点だ。



http://latache1992.blog56.fc2.com/blog-entry-324.html
後継外部招聘・・・
セッピー様
コメントありがとうございます。

>後継者を外部招聘するなんて・・・
> 今までどんな後継者教育をしてたんですか!
いくら教育したって・・最終的に
政治家として大成するかどうかは・・
ご本人の努力以外ございません。
ただ・・そうと決まったワケではございませんよ。(苦笑)


2010/07/23 18:13 | 気弱な地上げ屋 #hy9433ho URL [ 編集 ]


>政界再編はどうしてもやる必要がありますね
>ナベツネ(ワタツネ)が画策する大連立は大反対ですが、
>よりましな議員を引っこ抜いてせめて衆院の過半数を確保するのは賛成です。
>同時にいつも鬱陶しいA級戦犯共をぜひ追放していただきたい。
ご主張の政界再編には大賛成です!(笑)
でも・・やりかたを間違えると・・・
また・・政界再ヘン・・になっちゃいますからね・・。(苦笑


>可能ならば代表になり、総理は別の方。傀儡といわれようがこの際無視していいです。
鋭い!(笑)
実は・・・
この可能性もございます。
一時期、ジミンでもとりだたされた・・
総理・総裁分離案です。
悪くないと思ってます。


2010/07/23 18:10 | 気弱な地上げ屋 #hy9433ho URL [ 編集 ]
http://latache1992.blog56.fc2.com/blog-entry-325.html
>「一人で」と鳩山さんはコンビを解消しては絶対ダメです!
この二人・・。
皆さんがお考えになっているより・・・
なお深い絆で結ばれております。
だって・・・
30年近い付き合いですよ。
ご心配には及びません。
もう暫くの・・・
ご静観を!(笑)


2010/07/23 19:12 | 気弱な地上げ屋 #hy9433ho


>鳩山首相は未だに真の裏切り者を理解できずに菅違いしたまま
そうでもないと思いますよ。
ウラでは・・カンカラ菅さんのこと・・○ロ○ソ・・です。(苦笑)

2010/07/23 19:03 | 気弱な地上げ屋 #hy9433ho URL [ 編集 ]


http://latache1992.blog56.fc2.com/blog-entry-326.html
他人にゃケジメ・・
自分はミジメ・・な・・枝NO枝野センセイは言うに及ばず・・・
オザワごまスリーズ・・というお笑いトリオが誕生しているそうです。 (笑)

海江田センセイ・・を筆頭に・・・

このかたや・・・
細野

このかたを 原口 含めたお三方がメンバーです。


「気弱な地上げ屋」 も何度か現場を目撃しておりますが (苦笑)
このお三方のゴマスリの術は・・・
なかなかの錬度です。(笑)

でも・・
このなかで、誰が一番・・・
術を極めているかって? (笑)
そりゃ・・なんと言っても・・
細野センセイをおいてほかにいません。

頼もしい! とか・・
仕事出来そう! などとおっしゃるレギュラーのかたも
何人かいらっしゃいますが・・・
人を見た目で判断しては・・いけません! (笑)
「一人で500万票集めるオトコ」 が高く評価してる・・・
と言う報道もございますが・・・
しっかりと人とナリを・・見極めてます。


鳩山兄の後継は まぁ 岡田だろう。
菅の後継は そこら辺に転がってる奴で良いかと。
でも民主党の心臓たる小沢の後継が いない。

民主党の最大の懸案 小沢の後継 という問題は
小沢へ権力闘争を挑もうとしない非常にマズい状況が
結局に解決できなかったね。

権力闘争に対する才覚と力量は 学級会レベルで磨かれるモノでは無い。
しかも 表面上は黒く染まりながらも その中身は決して染まらない強さこそが
小沢の後継には求められるのだからね。







posted by 誠 at 05:02| Comment(0) | TrackBack(1) | (゚∀゚) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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Tracked: 2010-07-24 19:37
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