「非実在青少年」という文言を削除して、態度を改めたフリを見せる東京都だが、内実がまったく変わっていないことだけは確実 の東京都青少年健全育成条例の改正案に、民主党も反対しない可能性 カマヤンの虚業日記
「表現規制反対」の有権者の声が少なくなっている、というのが懸念材料の一つであるようだ。規制反対派議員を勇気付けるよう、手紙やメールを再び送ることは有益なはずだ。
都議会議員にだけではなく、テレビや新聞、出版社、表現規制に反対をかつて表明した組織、などに手紙・メールを送ることも有益だ。「沈黙していたら、規制される」ということを知らせることは有益だ。
http://twitter.com/hatakezo/status/4992034876162048
先日亡くなった警察ジャーナリスト・黒木昭雄さん。そのご子息の黒木昭成さんが、黒木昭雄さんのブログ『黒木昭雄の「たった一人の捜査本部」』で黒木さんの死について説明されています。 http://blogs.yahoo.co.jp/kuroki_aki/17860690.htmlそっか
遺族が あくまで自殺で通すのならば 外野が何をか況や です。
家族を標的にされると脅されての自殺 含める事を言っても ならば
と、俺は勝手に妄想するのみです。
ネットゲリラ: 華夷秩序とか、華夷変態とか
漢民族の国であった「明」が滅んだあとで作られた「清」という国は、
漢民族の正統な国家ではなく、異民族の侵略国家なわけだ。
一方で、日本は鄭成功の話なんかもあるように、明の復興に力を貸していた面もあって、
「むしろ、中華の正統な後継者はこちら」と考えていたらしい。
なので、「清」の華夷秩序は正しい華夷秩序ではなく、
侵略者である夷狄によって乗っ取られた、むしろ、変態的な秩序でしかない、
というので、それを華夷変態と呼びます。
ここら辺は大学入試にも出る問題なので、受験生は覚えておくようにw
というかね
鄭成功 - Google 検索が
日本の歴史に与えた影響力を 日本人は もう少し知っておいた方が良い と思う。
国姓爺合戦 近松門左衛門 浄瑠璃 - Google 検索 の言葉だけを知っている人は多いだろうが
その中身を知っている人は少ないだろう。
国性爺合戦(こくせんやかっせん) - Wikipedia
その主人公こそが鄭成功その人なのだから
正徳5年(1715年)、大坂の竹本座で初演。
江戸時代初期、中国人を父に、日本人の下級武士の女を母に持ち、
台湾を拠点に明朝の復興運動を行った鄭成功(国性爺、史実は国姓爺)を題材にとり、
これを脚色。
結末を含め、史実とは異なる展開となっている。
和藤内(鄭成功)が異母姉の夫・甘輝との同盟を結ぶ「甘輝館」が有名。
初演から17ヶ月続演の記録を打ち立てた。
鄭成功 - Wikipedia
1624年 日本の平戸で父鄭芝龍と日本人の母田川松の間に生まれた。江戸時代最初期の東アジア情勢へ至る道を 最も上手に教えてくれるのは
幼名を福松(ふくまつ)と言い、幼い頃は平戸で過ごすが、
7歳のときに父の故郷福建につれてこられる。
父の鄭芝竜の一族は
この辺りのアモイなどの島を根拠に密貿易を行っており、
政府軍や商売敵との抗争のために私兵を擁して武力を持っていた。
15歳のとき、院考に合格し、南安県の生員になった。
やはりあんそく やる夫が徳川家康になるようです - Google 検索しかない
確かに ある程度の2ch文化に精通している読者のみ という条件にはなるが
間違いなく NHK大河ドラマに匹敵する いや それ以上の評価を文句なしに与えて良い 超一級の作品。
その後半に 戦国時代〜江戸初期の東アジア情勢も的確に描かれていて
豊臣政権〜徳川政権も東アジア情勢から強く影響を受けていた事を 非常に分かりやすく説明できている。
秀吉の朝鮮出兵などにもよって 国力の疲弊と没落が止まらない明は
沿岸地域での海賊の隆盛に拍車を掛けた、
その中で 一代で成りあがった大海賊が鄭芝竜 鄭成功の父である。
海賊とは言っても ワンピースは読んでないから知らないけど 通俗に言われるようなモノではない。
その辺りは塩野七生の作品でも多く書かれているが
中国のような陸軍国家の場合、海軍は どうしても弱くなるので
今風の言い方をすれば「外注」という事になる。
つまり沿岸地域を牛耳る豪族に必要な時に 海軍が必要になれば「外注」をする という形になる。
国家が強力な時は 辺境に当たる沿岸地域の豪族を力で抑えつけられるけど
当時の明のように対秀吉日本軍や対北方民族などで力を削がれてしまうと
海の方では 豪族がやりたい放題になる訳だ。
つまり 鄭芝竜(鄭成功の父)も明の中央の北京の味方である海賊 という訳だ。
15歳のとき、院考に合格し、南安県の生員になった。明の陪都・南京で東林党の銭謙益に師事。15歳にして才能を認められ ゆくゆくは明の高等文官となると目されていたけど
21歳の時に明が事実上の滅亡をする。
ちなみに この親父の方が 間違いなく21世紀にウケる英雄タイプの人間だろうねw
鄭芝龍 - Wikipedia
鄭 芝龍(てい しりゅう; Zheng Zhīlóng、ジェン・ジーロン、1604年(万暦2年) - 1661年(順治12年))は、もうコレだけで 何となく雰囲気が掴めると思うがw
中国明朝末期に中国南部及び日本などで活躍した貿易商、海賊、官員である。
閩南語、南京官話、日本語、オランダ語、スペイン語、ポルトガル語を話し、
剣道を得意とし、スパニッシュ・ギターも弾けたという。
1621年には、台湾や東南アジアと朱印船貿易を行っていた中国系商人の李旦の傘下に加わる。
1623年、李旦の死亡により、李旦の船団を受け継ぐ。船団は1000隻もの船を保有して武装化も進めるなど海賊としての側面も有していた。
翌、1624年には活動拠点を日本から台湾笨港(現:北港付近)に移した。台湾南部にオランダ人の入植がはじまると、妻子を連れて中国大陸へと渡る。当時、福建省周辺でもっとも強い勢力をもった武装商団となる。
1628年、福建巡撫に任命され、李魁奇、鐘斌、劉香などのかつての仲間たちを征伐する。福建省に干ばつが襲うと、移民をひきつれて台湾へと向かい、豊富な資金援助を持って、開拓を進めた。オランダは当時は新教プロテスタント側 そしてポルトガルが旧教カトリック側として
当時、台湾南部はオランダ東インド会社が統治しており、オランダとの国際貿易で巨万の富を築いた。
東アジア貿易権益で激しく競り合い 争っていて、ポルトガル側が優勢な状況で
オランダを支援する形をしておきながら 実態は富を抜き去っていた感じだった。
1644年には亡命政権である南明の福王から南安伯に封じられ、福建省全域の清朝に対する軍責を負う。
という感じで 海軍力では随一の力を誇るようになった鄭芝龍は
北方の女真族のヌルハチに押しまくられていた明を助けて 一時は亡命政権をも作ってあげたりしたのだが
1646年には黄道周との対立などで南明政権から離れる。この時、意見の違いから子の成功らとも別れ、清朝に降伏する。と 実にあっけなく裏切るw
けれども
息子の成功は父の勢力を引き継いで台湾に拠り、明の復興運動を行い清に抵抗したため、父の芝龍は成功の懐柔を命じられるが、成功がこれに応じなかったため寧古塔へ流罪となり、謀反の罪を問われて処刑される。と 一代で成りあがった英傑は これまた あっけなく死んでしまうw
で日本人の血を半分を継いだ鄭成功は 最後の最後まで明の復活に力を注ぐ、
という義に生きた男として 江戸時代の近松門左衛門の浄瑠璃の格好の素材となった訳だ。
子の成功は、彼自身の目標である「反清復明」を果たす事無く死去し、また台湾と関連していた時期も短かったが、台湾独自の政権を打ち立てて台湾開発を促進する基礎を築いたことも事実である為、今日では台湾人の精神的支柱(開発始祖、「ピルグリム・ファーザー」)として社会的に極めて高い地位を占めている。で この鄭成功の抵抗運動が 結果的に
やはり騎馬民族の陸軍国家の「清」の東アジア海外政策を大きく遅らせる事になり
その間に 結果的としては日本は外交的貿易の富を大きくは得られなくなったが
外交的平和は享受する事にはなった。そして その先で鎖国が進む事となるのだ。
こうして眺めれば 半分は日本人である鄭成功の活躍が 結果的にとはいえ
江戸の太平の世を作り出した大きな要因となっているのが分かる。
http://www5e.biglobe.ne.jp/~tianduan/teiseikoumonogatari.htm
息子「鄭 成功」は
「清の陣営に入って今度は清朝に仕えよう」と誘う父の願いを無視し、
まだ書生の身ながら、
かって父の配下であった兵達を率い、清との戦いに挑んだのです。
「鄭 成功」は流浪の皇族魯王を擁して勝ち進み、アモイ,コロンス島を根拠地としてなぜなら 当時の日本の徳川政権は
一大王国をつくり、交易圏を南洋まで広げました。
陸戦でも10数万の軍隊を組織して、揚子江までさかのぼり、南京城まで包囲しました。
しかし、長くは続かず、敗れてアモイに帰りました。
そして、日本とも盛んに貿易を始めています。
その頃、日本の船が入港できる港は「寧波」(ニンポー)で、琉球王国の港は「泉州」でした。
また「成功」は、江戸幕府に使者を送り、救援の兵を求めたそうですが、江戸幕府は
討議を重ねたすえ、外国への出兵はしなかったようです。
既に大阪夏の陣からも30年が過ぎ 援軍を出すに必要な実戦経験者がいなくなっていた。
島原の乱の鎮圧にすら苦労するようになっている徳川政権に
鄭成功が期待した 朝鮮出兵の時の圧倒的軍事力は 政権として保持してなかったのだ。
しかも徳川政権は対明との貿易を望んでいたとはいえ 露骨に明の支援をするは
成長の著しい清との関係に大きな問題を起こす事は明らかだった。
で物資の支援という名の貿易だけに留まり、
俗に言われる 私兵という形での参加はあったかもしれない という話でしかない。
実際に その頃は日本が最先端の軍事技術と化していた鉄砲が
鄭成功 対 清 の戦いで 清を苦しめている、も やはり鄭成功には勝てなかった
しかしそのうち,清の力にアモイは危なくなり、「成功」は台湾に根拠地を移しました。此処に 日本が鎖国へ進んだ 大きな一要因がある。
当時、台湾と称したのは台南のことで、1620年代からオランダ人が占拠していました。
「成功」は2万5千の兵を数百の船にのせて台南に上陸し、9ヶ月でオランダを降伏させました。
前王朝ながら、中国の正規の政府が入ったのは、これが最初です。
結局 鄭成功と一族は大陸から駆逐され 清が全土を統一へ進むも 海では鄭成功の一族に勝てず
台湾を中心に 鄭成功と一族は その後200年も
東アジア海域で強い勢力を保ち続ける事になる。
それまでの日本の最大の貿易相手は 間違いなく日明貿易の中国だったけど
そのルートは二つ
1.朝鮮半島経由
2.琉球経由
となるが 1.朝鮮半島は豊臣政権の時の影響力を考えれば論ずるにも値しないw
2.もまた中国の支配者となった清と徳川幕府の間に鄭の一族が立ちふさがる形になり
しかも清は その後の南下政策には手間取り 日本との関係は先送りにされ続けた。
更に 徳川政権側にしてみれば
島原の乱の件を考えても 旧教カトリック側のポルトガルとの貿易は大きく弾き出され
父の芝竜と新教オランダは 日本ともそれなりに友好的でもあったが
息子の台湾占領でによってオランダ勢は大きく後れを取る事となり
結果的に中国と日本の直接ルートをも担ってきた西欧勢は大きく排除され
日本の交易は様々な琉球や鄭の一族を経由する中間ルートが入ることになる。
コレでは大きな交易の構築は望むべくもなく
事実上の内需拡大路線が進んでいた徳川幕府にとって
もはや日明貿易の復活や中国貿易の復活は無理に目指す話でもなくなり
無用に外交路線の拡大をして わざわざ政権の不安定要素を増やす理由は更に無くなった。
勿論に 全く外交が閉ざされた訳ではないが 結果として鎖国の側への大きく流れてしまった。
という側面を鄭成功が作った部分もある
この「台湾からオランダ人を追い払い中国人の政権を作った」ということが、中国人にその後 清と柵封関係となった台湾となるも 貿易は徳川政府が強く乗り出してという形は無く
英雄視される理由の一つでしょう。
また彼の、純粋さと、書生っぽさが魅力なのでしょう。
台湾、中華人民共和国、両方に人気が有りますし、日本人も彼を好きな人が多いそうです。
清朝でさえ、「成功」を、前朝の忠君として讃え,廟の建立も許したそうです。
台湾は、以前から多数の漢民族が移住していましたが、鄭政権樹立後は、
とくに、福建省からの移住者が急増し開発が大幅に進みました。
しかし、「鄭 成功」自身は占領の翌年(1962年)疫病でなくなりました。38歳でした。
あくまで地方がという事で 外交が拡大しきれない環境のままに 江戸の太平の世が進む
という事となる。
なので 清と徳川幕府には 事実上の柵封関係がないのである。
清も当初は 徳川政権の日本への柵封関係を要求する予定であったが
鄭一族の台湾が直接交渉を阻害し 南下に手間取り 朝鮮半島のルートは断ち切れたままで
なのに清と徳川場政権は鄭一族の台湾などを経由して貿易関係は進んでいるので
あくまで間接関係だけ という形になってしまったのだ。
日本の徳川政権が 江戸の泰平を享受できた理由の一つには この中国との距離感がある。
鄭成功への援軍を出さなかった という清との敵対関係を作らなかったことも理由の一つになろうが
明→清という激動期にありながら なお平和を享受できた理由を考えるに
やはり鄭成功という存在を語らずにはいられないのだ。
朝鮮というのは伝統的に中国の影響を強く受ける半植民地みたいな国なので、華夷秩序の中では、ほぼ完全な「外部」である日本よりセンターに近い分、「オレたちの方が兄貴分」だと思っているわけだ。なんせ価値判断の基準が華夷秩序なので、中国を中心に据えた華夷秩序システムではそうなる。まぁ、フィリピン人が、「東南アジアでもっとも英語が得意で、アメリカ人に近いのはフィリピン人」と自慢するようなもんですね。
そんな中で日本は、聖徳太子の時代から、漢字文化や仏教、儒教を取り入れながらも、大中華文明圏から独立した「小中華」を作り上げて、独自路線を歩んでいた。なので、明治維新でもいち早く、世界秩序の仲間入りが出来た、というわけです。
さて、そこで尖閣諸島です。近代に入って、ヨーロッパアメリカがアジアに進出して来ると、彼らは華夷秩序の枠外の存在なので、
万国公法というのが世界秩序の枠組みとなる。日本はいちはやくそれを取り入れたんだが、中国はまだです。
まぁ、いくらカネを貯めても、いくら軍事力を増大させても、中国には、周辺諸国を唸らせるような「文明・文化」がないですね。文化大革命でみんな潰してしまったしw 一方で、小中華の日本型華夷秩序には、蒼井そらのAVもあるし、萌えアニメも初音ミクもある。かつての時代とは時代が違うというもんだ。
時代が変われば環境も変わる、
ただ 歴史を眺め直す事は 次を考える一助にもなるので とりあえず 思い出しながら書いてみた。
所どころ間違えているかもしれないので 気になったら自分で調べてくださいね。
◆QznAE2I9mA - やる夫 Wiki
やる夫の徳川家康を作った人は その後にも 色々と書いているんだね。
最新作は
やらない夫は52歳で孤独な人生を送っているようです - やる夫 Wiki
女や子供は 読まない方が良い 特に読まない事を強く薦める。
20代などの若い男も 読まない方が良い、いや30代前半でも読まない方が良いだろう。
こういうのに出会える味わいを分かるは 相応の人生が無ければ受け止められないだろうからね。
↓
やる夫ブログ やらない夫は52歳で孤独な人生を送っているようです 第1話
やる夫ブログ やらない夫は52歳で孤独な人生を送っているようです 第2話
やる夫ブログ やらない夫は52歳で孤独な人生を送っているようです 第3話
やる夫ブログ やらない夫は52歳で孤独な人生を送っているようです 第4話
138 :名無しのやる夫だお:2010/10/23 (土) 21:48:22 ID:2Ut93CfM
なんか地雷原を歩いているようで、実に怖い
やる夫ブログ やらない夫は52歳で孤独な人生を送っているようです 第5話(最終話)
44296.難しい話を聞くよりも こういうのを読む方が
家康の方なら納得。ただ全然文体も違ってわかりませんでした。次回作さらに期待しています。
44298.
めちゃめちゃ面白かった
第一話で黄昏流星群が思い浮かんだが、圧倒的にこっちの方が面白い
44304.
いやほんとマジですごい。なんでこんなの書けるんだろう
ずっとずっと 人の心を動かす 事もあると思う。
そういうモノに出会えるは 人生の喜びだと思う。
こうして 個人ニュースサイトをしていて 良かったなぁ と思う。
ネットゲリラ: sengoku38の嫁は韓国籍、嫁の親は米国籍コリアン
sengoku38の嫁は韓国籍で、その親は米国籍コリアンだというスクープをアエラが飛ばしたんだが、で この話の出所が朝日系アエラというトコが また爆笑なので
ちなみにTwitterでその話を広めているのは、在日華人のフリーライター
という、実に香ばしい展開になっているんだが、
まぁ、ビデオの流出までが一環のCIA工作だというのが立証されたようなもんですね。
もしかして、在日華人のフリーライターというのも、中共の工作員なのかも知れないしw
「全てを疑え」という事ですねw
アレだけ言っても未だ理解できない 幸せな家畜 は
どうぞ今日も崖の向こうの敵へ向かって飛び出して行って下さいね
210 :戸越銀次郎(大阪府):2010/11/17(水) 21:57:43.48 ID:hJ3Oh5vq0
石原「漏洩したやつは愛国者だ」
2 :暴君ハバネロ(京都府):2010/11/17(水) 21:48:30.27 ID:REwcAiXI0
ネトウヨ困惑w
3 :キャプテンわん(山形県):2010/11/17(水) 21:48:34.00 ID:i3o5SRVe0
ネトウヨ混乱
6 :エネオ(東京都):2010/11/17(水) 21:48:54.41 ID:PRBzf5Uj0
ネトウヨどうすんのこれwwwwwwwwww
7 :シャリシャリ君(関西・北陸):2010/11/17(水) 21:49:00.86 ID:4mK//duaO
ネトウヨざまあ
51 :総武ちゃん(奈良県):2010/11/17(水) 21:51:28.82 ID:LbxftOsQ0
ネトウヨ「公僕のくせにルールも守れないカスは死刑」
57 :ぽえみ(青森県):2010/11/17(水) 21:51:43.20 ID:FLHunjt70
ネトウヨの手のひら返しきたあああああああああ
589 :ガリガリ君(関西地方):2010/11/17(水) 22:11:35.84 ID:Pe50ZXRS0
これでもさあwwwデモまでやったんだぜ?
せんごく38さんを守り抜くって言ってたぞw
最後まで守ってやれよなwwwwww
558 :うずぴー(滋賀県):2010/11/17(水) 22:10:25.69 ID:qBktagWZ0
クソウヨは大好きなアメリカ様に泣きつけよオイ
680 :セイチャン(四国地方):2010/11/17(水) 22:15:20.91 ID:bmKW3P+w0
やっぱ単に流出させたことになってる人が義憤にかられてやった、
っていう単純な事件じゃねーんだろ
702 :にっくん(群馬県):2010/11/17(水) 22:16:17.44 ID:sTmPoUAU0
てことは、やっぱ38ってのは38度線のことだったのか・・・
盛大に釣られたネトウヨや幸せな家畜が馬鹿を見るだけ見て 詰め腹を取らされて
美味しい所は上が頂いて行きましたとさw
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/domestic/defence_policy/?1289995010
防衛大綱民主案判明 「武器輸出三原則」緩和を提言 南西防衛増強
そのカネは何処へ流れるのかなぁ?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
こんなミエミエの展開が 未だ通じると思っている連中と 未だ通じさせちゃう連中と
自分だけが分かっていれば その優越感に浸れる人達と
居るのは分かっているから
少しでも明確に通じさせないようにしていく という方向性をすると
ブログが強制削除を喰らったりするけど まぁ それなりに頑張るしかない
ネットゲリラ: 当世じゃ右翼フィクサーもヘタレのヒキデブ 在特会桜井誠が実家取材され「オレを刺してくれ。頼む」と動揺しまくり火病発症しまくり
この連中、「活動」のあとは必ず、居酒屋や食堂でオダあげるのねw
まぁ、旨い酒を飲むためにお外で運動しているんだろう。
で、こないだは横浜で胡錦濤排斥デモやったらしいが、胡錦濤や中国に抗議するデモの後、「せっかく横浜まで来たので」と言って中華街に食事に出掛けるなんて
あんたアホですか?
しかも「勘違いされると困るので、日章旗や日の丸はしまって置いて下さい」
ってあんたは、ツアーコンダクターか?
それじゃ抗議デモじゃなくて横浜日帰り見学ツアーですよw
呆れ果てて言葉も出ませんよ。
どうにもやる事がマヌケで笑い者なんだが、
ところで今度は、活動が家族にバレた、と騒いでるそうで、
どうやら実家には内緒だったようで、ところで実家って、何の商売やってるのかね?
ひょっとして焼肉屋だったりしたら笑えるんだがw
情報流通では この下部構造側に位置する
こんな連中以下の 釣られまくった幸せな家畜 の皆様は
今まで垂れ流しまくったのツケの責任を どう取って頂くのか 明確にお答えして頂きたいものですなぁ
193 :コアラのワルツちゃん(茨城県):2010/11/14(日) 22:57:04.39
11.13 在特会・横浜デモ
http://www.youtube.com/watch?v=13jXKPDPCOc#t=2m38s
>「海保2名殉職」の幟
395 :ミミちゃん(関西・北陸):2010/11/15(月) 00:30:21.09 ID:ZHuPynQ5O
マルチ商法に引っ掛かる人も人間関係に飢えてる人が多いらしい
ネットゲリラ: 本日の中国崩壊するする詐欺 中国の4大銀行、不動産業者向け融資を停止
リーマンショックからの回復を目指して、
アメリカも日本も中国も、物凄い勢いでカネを撒いているわけだ。
田舎の弱小金融機関にまで100億とか無利子のカネ押し付けて、
おいらの会社もやっと5000万ほど借金減らしたら、1億借りてくれとか言って来るし。
借りるのはいいけど返さなきゃならないからイヤなんだけどね。
まぁ、これから来年にかけては、世界同時バブルが来そうな勢いなんだが、
中国政府は逆に引き締めにかかっているようで、
まぁ、あすこは共産主義国家なので、
いちばん大事な部分は計画経済によって守られているからね。
40 :トッポ(九州):2010/11/15(月) 14:48:20.61 ID:64i52XbiO北京五輪も上海万博も終わった事だし 完全に予定調和w
これは正しい判断でしょ
日本も同じ事が出来るくらい強制力があればバブル崩壊後の低成長は無かったかもね
47 :ナショナル坊や(茨城県):2010/11/15(月) 14:49:27.80 ID:WQgJ9q4y0
中国は意図的にバブル崩壊させようとしてるんだよ
なのにアメリカが金ばらまきすぎてて全然止まらない
81 :トッポ(九州):2010/11/15(月) 14:56:50.10 ID:64i52XbiO
土地の売買で儲けてる金持ちがババを引かされるだけ
日本のバブルみたいに庶民がバカバカ金借りて売買してるわけじゃねーんだよ
中国はまだそこまで深刻じゃないから先に手を打ったの
101 :トッポ(九州):2010/11/15(月) 15:00:14.81 ID:64i52XbiO
これ日本の資本もかなり注入してたからねw
中国向けの中国バブルで儲けようとした企業ざまあw
これがチャイナリスクだよ
中国共産党の決定の強制力を思い知れ
162 :ベーコロン(関東):2010/11/15(月) 15:15:14.25 ID:AcRETFXNO
もうね…
中国のバブルが弾ければ日本が救われるみたいな意味不明の発想してるネトウヨは
知識も知性もサル並というかサル以下だなw
116 :スピーディー(チベット自治区):2010/11/15(月) 15:03:28.01
二番底? 笑わせんな。これから本当の底って奴を見せてやんよ的な意気込みを感じるわぁ。
米、欧州、中国、そして日本が同乗するジェットコースター。
先にジェットコースターの下りへ入る中国
更に昇りへ積み上げるアメリカ 其処へついて行く菅政権
さて 下りの速度が恐ろしくなるのは どっち?w
237 :ひょこたん(熊本県):2010/11/15(月) 15:35:03.23 ID:xSv/rKjt0
逆に俺は中国を評価するね。投資する金が無くなったから貸さない。
中国バブルは崩壊するが、
日本みたいに後延ばしして膨らませるだけ膨らませてカタストロフィみたいな状態にはしないって事だろ?
中国バブルは「普通に終わった」。
日本のバブルの二の舞だけは避けると何年も前から言ってただけあって、しっかり終わらせたな。
一党独裁国家はデメリットが数え切れない程あるが、こういうメリットはある。
一方 一党独裁だった自民党時代のバブル処理は?wwwwwwwwwwwwwww
つい最近の そういう事を見てきているはずの菅政権は 何をしているの?wwwwwww
69 :BEAR DO(チベット自治区):2010/11/15(月) 14:53:22.75 ID:4NfByxrk0
こいつらやるときは一気にするなw
212 :リッキー(東京都):2010/11/15(月) 15:28:19.84 ID:WL01YD+M0
よく分からないけど
どうせまたババを引くのは日本人なんでそ
日本人トロいから
501 :こんせんくん(東京都):2010/11/15(月) 19:12:13.23 ID:VOxERseV0
バブル強制消火か
余った金はどこに行くかなあ
釣られてきた奴が馬鹿を見るw 本当のチャイナリスクを知るのは これからだよwww
余ったカネは 外へ多少は流れるかもしれないけど、それ以上に
蛮族野蛮人のカンミンゾクが こういう時に何処へ流れるかを考える方が先だろうね?w
し っ か り 尖 閣 で 煽 っ て き た し w
もう一度 言うよ、本当のチャイナリスクを知るのは これからだよwww
目先の利益に溺れるだけの島耕作のような人達は 己が浅はかさを知る良い機会なんだけど
サルは失敗から学べない からなぁw
異民族異文化と一端でも深く交流を始めたら 逃れる方が難しくなるのは分かりきった事なので
全財産を投げうってでも本当のチャイナリスクを取ってくださいねw
間違っても ツケを大和民族系日本人へ投げつける なんて事はしないでくれよ?w
490 :auシカ(内モンゴル自治区):2010/11/15(月) 17:55:25.20 ID:tG0ddQp4O
だが円安進んだし上海も暴落しなかったんだが…
514 :ほっくー(愛知県):2010/11/15(月) 20:53:55.93 ID:yOCoe2D00
>>490
バブル崩壊したって言われるのは、実際のピークから1〜2年ぐらい経ってからじゃない?
そんでもって、その頃は景気が悪くなったけど
あと数年すれば景気良くなるだろ って楽観的に考えられる
で、10年ぐらい経ってから年度末のたびに経済危機が叫ばれる と
とりあえず、リゾートマンション(笑)とか不動産投資とか海外(日本)で
高額の買い物ツアーで中国人が押し寄せるとかいうフラグは立てたから
あとは、短いパッツンパッツンのミニスカを履いて羽つきセンスをフリフリしてみたり
銀行がこっそり大企業の損失を補填してみたり
派手な暮らしすぎたから、これからはちょっと清貧に暮らしてみようとか思ったり
証券会社のおっさんが泣いて謝ったり
銀行が吹っ飛んだり
リストラって言葉が流行ったり
ってのがあるんじゃないかな
585 :宮ちゃん(東京都):2010/11/16(火) 03:44:10.22 ID:aTybOIhg0
まあ、今の状態でバブル弾けたらかなりの企業がしんじゃうね
もっとも、どの業界でも中国の消費が頭打ちになってるのはわかってるから
これから別の国とか言ってるけどね、EPAの締結に急いでるのも経団連からの要請かも
591 :大阪くうこ(東京都):2010/11/16(火) 04:28:05.54 ID:8d8dXdL+0
バブルってどんなバブルでも、
このバブルは特別、これは絶対に弾けないバブル、
と言う人が必ずいるんだよね
ドバイのバブルですら弾けないと言ってる人がかなりいた
ネットゲリラ: 生で食うとかどこのアウストラロピテクスだよ
日本の家庭料理ではあまりステーキとかやらないんで、「“無自覚な”保守的な子供」は
ひきこもりの坊やは上等なレアステーキとか、あまり食った事がないのかも知れない。
つうか、ふた言目には「中が冷たい」という言葉が出て来るんだが、
日本のステーキはみんな薄いので、
いくら下手糞な調理人が焼いたレアでも、中が冷たいなんて事は、まず、ないですね。
中が赤い肉を見て、「焼けてない、冷たいに違いない」と思い込んでしまうのだと思う。
まぁ、単にひきこもりが
「新しい味覚や生活習慣を受け入れられない保守的な子供」
というだけかも知れないんだが。
自分が何たるかを知らないままに 豪勢な食事に有り付くが「すてーたす」だと勝手に信じちゃうので
地方の 商工会議所青年部 とかに そういうのを よく見かけますよねww
サル山のサルが 一念発起して上へ昇っても 外見だけを取りつくろっても やっぱりサルのままだわなw
サルが蛮族野蛮人を馬鹿にした所で、文明人からすれば 目くそ鼻くそ ということ。
品性を育てるは 愛国心でもなければ公とやらの意識でも無い、
人の心の深さを知る は サルや蛮族野蛮人にはできない 高次の精神性。
逆に 己が心の深さの中に耽溺し 愛国心やら公の意識やら忘れるが 退廃した文明人 ってトコかw
その両方の心のバランスを上手に積み上げられるかどうかが 大人と子供の差異かと。
子供は 二律背反を知った上で積み上げる能力が無い からね。
どっちかだけを積み上げては大人になったと勝手に信じ込む
それが宗教右翼や宗教左翼のなれの果てかw
ま 大概の人間は それ以前ではあるんだけどさww
ネットゲリラ: 「カワイイー」「スゴイー」「オイシイー」 中国人「日本は”低IQ社会”に突入! カワイー、スゴイー、オイシーしか言わないのが証拠」
中国では、字の読めない文盲が多いので、難しい字を簡略化した文字にしてしまった。毛沢東というオトコが教養なかったもんで、愚民化政策で、簡体字にしちゃったわけだ。馬鹿を基準に足並み揃えたわけだな。また、日本でも当用漢字とか文字数を制限して、それでも平仮名があったのでまだマシだったんだが、韓国なんぞは漢字を廃止してしまって、ずいぶん混乱しているらしい。まぁ、マトモに日本語を操ろうと思ったら、漢文の読み書きが完璧に出来た上で、なおかつやまと言葉もマスターしなきゃならないので大変なんだけどね。それでも、日本はアジア一のお勉強好き国家
一方では、TVなんぞでは、何かというと渋谷とか出て行って、アタマの悪そうなマクドナルド・ホームレスみたいなネーチャンにインタビューするんだが、ああいうのは決して「日本の若者の代表」でも何でもないんで、馬鹿ばっか出さないでほしい。誤解されます。
じゃ どーすりゃ良いのか って事で
俺は勝手に ネットの日本語圏の下士官層 という立ち位置を作って
底上げに少しでも寄与できれば とは思ってます。
そんな大層な事はしなくても良いんです する気も無いしw
世の中の人間の圧倒的大多数が「馬鹿で豚にすぎない民衆」なのは 古今東西に変わりないんだが、
そんな中で 大和民族系日本人の共同体は 少しでも底上げをしていく道を模索し続けてきたけど
ニホンジンの国家とやらを構築したがる連中は 愚民化していく方向性を突き進み続けてきたからねぇw
ソレが 民族浄化 で無ければ何であろうねぇ?w
ネットゲリラ: 主演がキムタクってだけでダメ感が漂う
CG技術の発達で、かつては考えられなかったモノが実写映画になりますね。
もともと日本の漫画やアニメというのは、
実写映画で叶えられなかった「夢」をコツコツと手描きで実現するところに意味があったんだが、
それが逆に、今では実写で実現する。
さて、それが良い事なのか、悪い事なのかw
で、とりあえずヤマトなんだが、前売り券があまり売れてないらしい。
つうか、今さらキムタクって、何だよw オッサンじゃねーかw
まぁ でも不思議に売れるでしょうw
実際に 最後の段階で儲けられたどうか は 俺にはどーでも良いけどさw
あと 実写特撮と日本の古典アニメの融合 という日本映画の職人芸の髄を観るなら 断然にコッチかと
ウチを昔から見ている人は多くないだろうから 此処で必ず見ておくべきかと。
誠天調書: 2006年10月13日 板野サーカス
板野サーカス動画集↓
DivX Stage6系、だから高画質でかなり重いけど
これは ぜひDLしてローカルで大画面で見るべき。
日本のアニメ技術の粋が込められている。
YouTube - 板野サーカス part3
3:50辺りからの
ウルトラマンに空中戦をやらせ 板野サーカスというアニメ技術を直に(しかも板野本人が)導入する
という手法は おそらく大概の初見の人は 強く驚嘆する事だろう。
サーカスMAD1 ‐ ニコニコ動画
板野サーカスとは (イタノサーカスとは) - ニコニコ大百科
ちなみにMMDでも
修造をミサイルにしてみた
【MMD】納豆ミサイルでミクを撃墜してみた【MME】
【MikuMikuDance】MMEで納豆ミサイル作ってみた【MME】
と その入り口には辿り着いているし
東方の弾幕系の3D描写
【東方MMD】魔理沙とフランが星空でキャッキャウフフ踊る動画
【MikuMikuDance】3Dで東方弾幕ごっこやってみた【東方】
【第5回MMD杯本選】3Dで東方紅魔郷ステージ2EASYを再現してみた?
などもある。
家庭用PCなレベルで できない事は無い という事です。
ただし それとは別に こういう話もある
2010.08.11 板野一郎監督が激白! 大ヒットSF映画『第9地区』と"板野サーカス"の意外な接点とは? - 日刊サイゾー
本作は南アフリカ出身のニール・ブロムカンプ監督による、リアルなヨハネスブルグの描写が話題となったが、すっかり技術が輸出され始めているんだねwwwwwwwww
気合いの入ったSF描写も注目された。
というのも、ブロムカンプ監督は
1980年代に『伝説巨神イデオン』、『超時空要塞マクロス』などのSFアニメにて
「板野サーカス」と呼ばれるスピーディーかつ大胆な演出で一世を風靡した板野一郎監督の大ファンであり、
作中にその演出をオマージュしたシーンが存在するためだ。
板野一郎監督自らが『第9地区』宣伝隊長として出撃! 本作の魅力を大いに語った。
──まずは『第9地区』の感想をお願いします。
「一本の映画として、上っ面だけじゃない一級品という印象です。そして中身がある映画だと思ったのでぜひ協力したいと思いました。今年見た映画の中で好きな作品が2本あるんですが、それが『トイストーリー3』と、この『第9地区』なんです」
──具体的にどういう部分に惹かれましたか?
「まずは、報道カメラを通したドキュメント風な演出から導入して、マスコミの一定の方向に世論を誘導するいやらしい見せ方を描いたところですね。そして自分より劣ると思ったものを下に見るという主人公の嫌な部分を描いているところです。例えば第9地区に行って、エビ(作中における宇宙人の呼称)にワイロを渡して立ち退きのサインを取ろうとするところですよね。いかにも国連軍みたいな白い装甲車で現れて、結局人間の近くに宇宙人がいると邪魔で迷惑だから、もっとひどい所に移動させちゃおうというのを主人公は知っていて、それに加担している」
──確かにそういう場面を、淡々としたカメラワークで捉えているのが非常に印象的でした。
「でも主人公がウィルスに感染して、人間とエビのハイブリッドになっていって、だんだん彼らの気持ちも分かっていくようになる。そこで映画は報道のドキュメンタリっぽい見せ方から、だんだん主人公目線に変わっていく。そして、最終的にエンタテインメントに仕上げていくっていう流れが秀逸ですよね。でも、そういった荒唐無稽な設定の中で、弱くて駄目な主人公がだんだんと立ち直っていって、きれいな人間に洗われていくというのが、きちんと描かれています。その辺を、報道っぽい演出をうまく使って、デフォルメされた宇宙人や円盤を生活になじませながら、最後まできれいにエンタテイメントとして見せてくれた作品だなと思いますね」
──その生々しい描写も監督が南アフリカ出身というのもあるんでしょうね。
「そうですね。露骨な人種差別問題を映画でやっても企画は通らないし、お客さんもお金を出してくれない。そこで、その辺を宇宙人という形にデフォルメして、宇宙人だろうが地球人だろうが、白人だろうが黒人だろうが変わらないというところにちゃんと落としこんでいると思いました」
──ちなみにニール・ブロムカンプ監督は板野サーカスのファンということで、いわゆる"納豆ミサイル"が発射されるシーンが作中にあります。自分がかつて生み出した演出が、こういう形で使われているのを見て、どう思いましたか?なるほど アバターなんかは1本の食指も動かなかったけど
「光栄ですね。自分たちは作品を通じて、社会的に見てほしいことや聞いてほしいことをオブラートに包んで訴えかけていたので、それを分かった人が板野サーカスに感化されて作品を作ってくれるのはうれしいです。いつも言っているんですが、板野サーカスっていうのは撒き餌なんですよ。派手な撒き餌。僕の作品は割と後味悪いんですけど、かっこいい撒き餌の戦闘シーンをエサにして、最後まで見てもらう、みたいな感じで自分の場合は見る人をすごく選ぶんですけど、『第9地区』の場合は誰でも感動できるエンタテイメントに仕上がっているので、これは世界に評価される作品だと思いました」
──なるほど。それでは、今回『第9地区』を知って興味をもったという人たちに向けて、メッセージをお願いします。
「板野サーカスが好きな人はぜひ見てください。もし好きでなくても(笑)、映画として僕も今年のベストに挙げられるくらい完成度の高い映画です。特に映画監督になりたい人にはおすすめです。カメラワークや技術だけでなく、いろんな勉強ができる。将来、こういう業界に入りたい人は、いいお手本になりますよ。『アバター』とは違いますから」
──『アバター』って言っちゃって大丈夫ですか(笑)。
「分かんないですけど(笑)。『アバター』は絵がきれいだけど、あっちはアトラクションみたいな感じです。3Dで見て、「楽しかった!」って感じですね。一方で『第9地区』は、技術とかCGのなじませ方がうまいとかだけじゃなくて、一本ちゃんと芯の通った完成度の高い作品だと思います」
『第9地区』は是非に観たいかも
で 板野のインタビューがあったので読んでみた、かなり面白かった。
工業高校出身の不良少年が偶然にアニメへ入ったからこそ板野サーカスが生まれた その事が書かれている。
日本アニメ映像技術のの真骨頂の一つ ハリウッドには負けない神髄の中身を語ってくれているので
大量に引用なので 格納します。
↓
WEBアニメスタイル_アニメの作画を語ろう 板野一郎
板野 その後、動画の仕事をやるようになって。最初は(収入が)月5000円ぐらいですかね。2日に1回徹夜して。お金がないから家に帰れないんで、椅子を並べて寝たりして。最初の動画は『ダンガードA』のドップラーのアップでした。確か最終回近くで、ドップラーの目の玉が色トレスのカットだったと思う。それから『グランプリの鷹』とか『(SF西遊記)スタージンガー』の仕事が来て。で、「これ、終わったら帰っていいからね。明日まで!」と言われて、次々とカットが積まれていって全然帰れない(笑)。ひとつの仕事のアップが3日ずつぐらいで、サンライズも東映もダブっていた。同期で受かったのは森山ゆうじで、同じように学ラン着て、研修に通ってて。あいつは大人しくて真面目なんだけど、こっちは「画を描く人っておとなしいなー」とか思ってた。(自分は)とりあえずマンガもアニメも好きだし、アルバイトみたいな気持ちで、やれるとこまでやってみようかな、と。あの当時の人達はみんなそうだったけど、旧『ルパン』とか『宇宙戦艦ヤマト』が好きだったんです。
そんなつもりでずっとやってたら、2ヶ月めに『さらば宇宙戦艦ヤマト』の動画の話が来た。スタジオの社長が「『宇宙戦艦ヤマト』の動画を、うちのスタジオで手伝う事になりました。うちは出来高で、これは大変な仕事なんだけど、それでもやりたい人は手を挙げて」と言ったら、僕と森山ゆうじだけが手を挙げて。あとはみんな、「あんな大変なの、誰がやるんだよ!」「1枚200円もらったって、1日1枚かかるでしょ」と。
小黒 『宇宙戦艦ヤマト』は線が多いですからね。
板野 そのスタジオは年功序列で、動画のキャリアが長い人は、止めと口パクだけのカットとか、サイズのちっちゃい走りとか、おいしいところを全部取ってって、モブとか間違った原画とかは残ってて。「新人で、どうせ稼げないんだから、練習がてらモブをやんなさい」と言われて、野球場いっぱいのモブを描いたり、そんな事ばっかりやらされてた。当時1枚100円だったんで、1日やって100円とか。
小黒 それだと電車賃、出ませんね。
板野 出ないでしょ? 帰れないよ(苦笑)。原画でも粗いやつとか間違ってるやつは、「どうせ粗いんだから」と言って勝手に直して。TVシリーズはそうやってた。で、動画チェックからリテイクがきて、「勝手に原画を変えるな」とか言われて。何にも知らないで、よくしようと思ってやったのに(笑)。『ヤマト』でも同じようにやったら、監督からいっぱいリテイクをもらった。確か、金田さん達のZ(スタジオZ)の原画で、第1砲塔が吹っ飛ぶカットで、首を飛ばしたり手を飛ばしたりしてたら……。
小黒 その頃、すでにそういう事をやってたんですね(笑)。
板野 そうそう。そしたら「『ジョーズ』じゃありません。原画通りにやってくれ」と(笑)。で、こっちも逆らって「宇宙船の第1装甲板、第2装甲板が熱で溶けているのに、人が無事なわけないだろう。大体なんでヘルメット被ってないんだ」って質問をしたら、作監の湖川(友謙[当時の表記は滋])さんがヘルメット被せてくれて(笑)、直った原画が返ってきた。「ヘルメットは被せた。じゃあ、熱で溶けるようにしてください。首とか手足は飛ばさないでくれ」って(笑)。そんな小生意気な動画で、「こいつ何やってんだ」という感じで1ヶ月経って。次の1ヶ月ぐらいで追い込みになって、海外出しでキャラクターが全部同じような顔になっている原画がきて。それにキャラ表がついてて、「これが島で、これが古代で、これが真田で、と直してくれ」。それが僕と森山ゆうじに名指しできて。これは動画の仕事だかなんだか分かんない。挙げ句の果ては『ヤマト』のスチル写真が送られてきて、「あっ、この写真くれるのかなあ、ありがたいなあ、嬉しいな」と思ったら、落書きがしてあって、第3艦橋に×がついてて「ここに穴が開いている」とか書いてあった。「(せっかくのスチル写真を)もったいない事するなあ」と思ったら、「このスチルを見ながら、大判の240フレームで、穴があるところに穴を開けて描いてください」と言われて。それは動画(の仕事)じゃないですよね(笑)。
小黒 違いますね。
板野 原画じゃないですか(笑)。『ヤマト』を始めた最初の月が300枚で、その次の月に400枚動画をやったら、演出さんとか作監さんからも、直接「やってくれ」と名指しでくるようになった。当時、ムサシは人が増えたので、それまでのスタジオと別に平屋の一軒家を借りたんですよ。そこは畳があってすぐに横になれますから、泊まりが多い人はやりやすいんです。僕と森山君の2人は、『ヤマト』の追い込みのふた月間は、そこで机を並べてやっていました。その時に、僕は眠くなると自分の顔を平手じゃなくて、グーで殴ったり、自分の腿に鉛筆の先を刺したりしていたんです。顔を殴って鼻血が出たりして。森山君は、それが怖くて、なかなか家に帰れなかったと、後になって言ってましたね(笑)。
小黒 それは凄い(笑)。
板野 でも凄くきつくて「1000枚描いたら原画にしてやるよ。だから、1000枚描け」と言われて。その時で大体800枚ぐらい描けてて、なかなか800枚の壁が破れなくて。こうして 改めて読むと 恐ろしい世界だよな
小黒 月1000枚という事ですよね。
板野 はい。動画を月1000枚。
小黒 ひと月に800枚描いて、次の月に200枚描いてもダメなんですね。
板野 ダメなんです。「ひと月で1000枚を2ヶ月間続けてやれば、原画をやらしてやるよ」という事だったんです。
板野 その頃、どうやらNHKで『未来少年コナン』という凄いアニメーションをやっているらしい、という噂を聞いて、それが観たくてしょうがなかった。
板野 当時40万円したビデオデッキがあって。上がガチャンと開いて、チャンネルをガチャガチャとひねるやつで。「これで『未来少年コナン』を録ってるから、観て帰りなさい」と言ってくれて。観たらもう目から鱗で。「こういうのやりたいなあー」って。『コナン』みたいな作品をやりたいけれど、ここにいてもそんな作品はできないし。
板野 浜津さん「自分はサンライズで『ガンダム』っていう、今までのロボットものと違うものに参加するんだけど。主人公はマザコンでいじけちゃうし、かっこよくなくて、脱走までするダメな奴なんだ」。戦争の中で子ども達が生き残るために戦わなきゃいけないという、凄くシリアスな路線で、今までのサンライズ系の主人公がバカで活発で、髪の毛が短くてやんちゃでわんぱくで、ライバルがロン毛でクールでという、そういうパターンじゃないんだ、みたいな。「板野君は考えすぎるから、こういう作品がいいんじゃないか。動画手伝いに来ない?」と言われて。さっそく「じゃあ、行きます」と。
5話ぐらいから動画を手伝い始めて、12話ぐらいで1スタジオに席が空いて、安彦(良和)さんがいたり、富野(由悠季)さんがいたりして。そこで動画やってるうちに、安彦さんに「板野君、このレイアウトを元に第二原画を描いてください」と言われて。最初と最後の原画と、最初と最後だけ書いてあって間の番号がつけてないシートを渡されて。「それを板野君が原画に起こしてみてください」と。最初は、起こして見せると(安彦さんが)みんな、直してくれて。で、だんだん、直しが少なくなっていく。「板野君はメカならそこそこいけるから」というんで「ランバ・ラル特攻!」(19話)あたりから、レイアウトをもらって二原を描くようになって、シャアが帰ってくるあたり(26話「復活のシャア」)ではもう原画になってますね。……その後ぐらいから原画で(クレジットに)名前が出始めて。WEBアニメスタイル_アニメの作画を語ろう 板野一郎(2)
小黒 『ガンダム』に話は戻りますが、原画になられて、楽しく仕事できたんですか。
板野 やってましたよ。なんかね、名前が出てなくても、例えば、ハモンがカーゴで突っ込んでいった時の着弾や爆発とか(21話「激闘は憎しみ深く」)。ゴッグが地上用の対空砲台を鈎爪でバーッと潰して海から出てくるやつとか(26話)。あの辺も基本的には自分の原画なんで。
小黒 そうなんですか。
板野 だから、あの当時の爆発って、青鉢(芳信)さんの迫力のあるでっかい爆発と、中村プロのブラシを何枚も適当に重ねて差し替えちゃう爆発と、安彦さんのきれーいな爆発と、あと僕が描いていた爆発と、そんなんがあったんですよ。
小黒 なるほど。
板野 安彦さんは途中で入院されていなくなっちゃうんで、後半から、やっぱり大変だったんですけど。
小黒 最終回で、キシリアが頭を飛ばされるじゃないですか(43話「脱出」)。あそこは板野さんじゃないですか。
板野 はい、自分です。
小黒 あの前後もそうなんですか。
板野 はい。内臓も飛ばしたら(笑)、富野さんから「やりすぎだ!」って言われて、効果をかけられてあまり見えなくなって。
小黒 でも、コマ送りすると、ちぎれた腕やなんかが見えますよね。
板野 ええ。そこは僕です。
小黒 じゃあ、『ガンダム』の時も、撃たれてコクピットで人が死ぬ寸前とか、かなり……。
板野 結構やってますよ。
小黒 かなりやってらっしゃいますよね。
板野 あとは、基本的には、ドムのスカートの中にバーニアをつけたり、そういう、ディテールアップをしたんですよ。後で、劇場版の時は安彦さんも結構(ディテールを)つけてたんですけど。その前に、安彦さんがいないからって勝手な真似をし始めてるんですよ。例えば鉄人とか、ライディーンとか……。
小黒 あっ、鉄人を描いたの板野さんなんですか。
板野 はい。
小黒 当時ファンの間でも話題にになりましたよね(編注:『ガンダム』の戦闘シーンで、たくさんのジム、ボールに紛れて、鉄人やダイターン3らしきロボットが登場している。当時、アニメ誌でも記事になった)。
板野 ええ。ボールとジムしか描けなくて、いっぱい描いてると、だんだん飽きてきて。なんかのムックを見て「あ、鉄人描いちゃお」って(笑)。そしたら色指定から電話が来て、「すいません。ザンボットやライディーンは分かるんですけど、鉄人だけは色味が分からないんです。白黒の鉄人でしょうか? カラーだったら何色でしょうか?」と聞かれて。「あー、僕は白黒の鉄人しか知らないんですけど、カラーだったら何色なのかなあ」とか言いながら、変な相談を受けたりして(笑)。
小黒 黒っぽく塗ってありましたよね。え、ザンボットなんて出てました?
板野 出てますよ。
小黒 画面見ると分かります?
板野 ええ。描きましたよ。(実際の画面では)カットされてるのかもしれないけど、結構大判でたくさん描いたんですよ。飽きちゃって(笑)。
小黒 なるほど。多分、『イデオン』でも相当やってますよね。
板野 やってます。凄いやってます。
小黒 先日、まとめて『イデオン』を観たんですけど、乗ってる飛行機がやられて、コクピットの中でパイロットの顔が潰れるとか、燃えるとか……。
板野 ええ。『ガンダム』の最後の方で、湖川友謙さんと出会ったんです。安彦さんが入院されて、「アニメーターとしては再起不能で、もうアニメーションには戻れない、やってもイラストか漫画までだ」と聞いたんです。安彦さんの入院していた所沢の病院には、週に1回お見舞いに行ってたんですよ。安彦さんも「僕は子供もいるし、もう倒れられないから、ああいう激務はやれない」という話をされてたんですよ。「俺、先生がいなくなった。どうしようかな」と。その時に、こっちが『ガンダム』の後半で、椅子を3つ並べて寝ながら1スタジオで仕事やってる時に、変な髭だらけの眼鏡のおっさんが拉致監禁というか、拿捕されてきて(笑)。「この机を使ってください」と制作に言われて、安彦さんの机でキャラ表を作ってるんですよ。最初の1日めは本人も何も言わなくて、こっちも「あそこは安彦さんの席なのに、こいつ居座るつもりかなあ」と思いながら一所懸命仕事やってて。お互い寝ないでやってた。で、3日ぐらい一緒にやって。ある日起きた時に、その人が少し楽しそうな顔になってて。「君の名前はなんて言うの?」って言われて、「板野です」と。「紹介が遅れてなんだけど、僕は湖川友謙って言います。『ガンダム』の次の作品のキャラクターが上がらなかったんで、上がるまでここでやれと言われて、詰めに来たんですけど。君みたいなアニメーターは、最近では珍しいですよ」なんて。「仮眠しか取らないで、帰りもしないで、ずーっとやってる。昔はそういうのいたんですけどねえ。今度、家に遊びに来なさいよ。一応上がったので、僕は今日で帰りますから」って。で、名刺をもらって。「スタジオ・ビーボォー 湖川友謙」って書いてあって。その時は、それっきりだったんですよ。 『ガンダム』が終わって『イデオン』の制作が始まった。「ビーボォーで1話やってるから、板野君は2話やってくれ」と言われて、『イデオン』の2話の戦闘シーンやって。自分の分はさんざん、爆発、ミサイル、人殺して。「終わったー! 次は何話かなあ」と思ってたら、「1話の戦闘シーンのこぼれ分をビーボォーに詰めてやってくれ、と湖川さんから打診が来てるんだけど、板野君、どうしますか?」と言われて。「ああ、キャラ表を作ってた人ですね。名指しでやってくれと言われたんだったら、ぜひやらせてください」と言ったんです。そうしたら、ちょうど「アップに弱い平野さん」(平野俊弘)というのがいて。アップの1週間前に必ず熱出して風邪ひいて、カットを引き上げてもらうっていう癖のある人で。
小黒 それ、記事で書いちゃっていいんですか。
板野 いいですよ。
小黒 (笑)。
板野 で、湖川さんや平野さんのこぼれ分をやって。で、「やった! 1、2話で連続して名前が出るな」と思ってた。そしたら、「板野君、速いねえ。オープニングがまだ終わってないんだけど、イデオンの変形でパースが変わって大変なやつがあって、一応レイアウトはもう描いてあるんだけど、手伝ってくれないかな?」「分かりました、手伝いますよ」と。そしたら「悪い。板野君の原画を動画にしてくれる人がウチにいないんだ。動画までやって」と言われて(笑)、オープニングは動画もやらされた。で、「板野君、次は何話やるの?」「一応、サンライズの1スタの判断ですけど」と言ったら、「ビーボォーの次の6話をやらない?」って。「いや、あのー……はい」。で、「ついでにビーボォーに来ないか」「いや、教えていただけるんでしたら、ぜひ」って。社員になると、給料が安くなるんですよ。
小黒 歩合じゃなくなるからですね。
板野 そうなんです。『イデオン』の頃は結構稼いでいたんですよ。だけど、ビーボォーに行くと(固定だから)収入が減ってしまう。それでもやっぱり、巧い人の技を盗みたかったんで。安彦さんは演技力とか、上手な見せ方とか……例えばキャラ表ではハヤトが小さくても、アムロやブライトと並んだ時に、レイアウトとして見映えをよくするために、実写で言えばみかん箱の上に乗っけたりするみたいに、ちょっと高い位置にキャラクターがくるように描くんです。そうすると、パースは合ってなくても、凄くいい画になるとか。情を表す、丸みのある芝居が凄く巧くて、タイミングも巧くて。それと違って湖川さんは石膏デッサンをやってて、俯瞰とか仰りとか、もっと正確な画でドライに見せる。自分が安彦さんの画が描けなかったのは、(自分が)そこまで優しい人間じゃなくて、人間の事が好きじゃなかったんで。安彦さんから、しょっちゅう「板野君はメカは通用するんだけど、人間はクセがあって……」って言われてて。やっぱり特撮が好きだったんで、例えば、人間の芝居でも(ズバーッと見栄を切って)「貴様ぁー!」っていう芝居が好きだったんで。
小黒 ああ、ヒーローっぽい芝居が(笑)。
板野 ええ。だから、(自分が描くと)大げさなんですよ。カイにしてもハヤトにしても、地味な子どものくせに(笑)。「ガンダムはそのポーズしてもいいんだけど、このキャラクターがこんな事しちゃダメだよ」って怒られてね。安彦さんの画って凄く繊細で完成度が高いんで、全然そういうのが描けなくって。「あー、俺、人が描けないなー」って悩んでる時に湖川さんと会って、全然180度違うものを持ってる。で、安彦さんはもう帰ってこない……。
小黒 と、言われてて。
板野 そう、言われてたんで。それでビーボォーに行って、『イデオン』を一所懸命やって。戦闘シーンをバンバン作って重くして。大体、もう暗黙の了解で「ああ、ここは板野君好みだから、ここからここは板野君ね」と振ってくれて。で、湖川さんは自分の分を取るんだけど、大抵間に合わなくてこぼす。キャラは平野さんにこぼしを振って、メカはこっち。それで鍛え上げられていった。やっぱり、いい先生だった。勉強になったと言えば『ガンダム』の頃に1スタで安彦さんとか富野さんが作打ちやったり、ラッシュ・チェックやってるのが凄く勉強になって。安彦さんが倒れる直前か、その辺なんですけど。エルメスのビットっていう。
小黒 ああ、なるほど。
板野 サンライズは安彦レーベルとか湖川レーベルとか、作品を代表する将軍がいて、その下にいる人はあんまり名前が出ていかなかったんですよ。その中で、(自分は)安彦さんの芝居を描けないから、出ていけないんですけど、そうじゃないところで何かないか模索をしてたんです。僕が原画やり始めてから、(自分が描いた)メカとか爆発のタイミングを必ず安彦さんが直してて、安彦さんがいなくなってからは演出が直していた。シリーズは原画2枚の中3枚みたいな決めつけがあって、それを1回、中1とか中なしでシートつけて出したら、担当の演出さんが「板野君は中なさすぎ、早すぎだ」と言って、直しちゃって3コマ打ちにして。僕はその代わりに予備動作を原画で描いてるのに、分かってくれない。原画と原画の間の点々しか見てないんで。画が描けない人は、シートでしかタイミングの事を見れないんだな、と思って。
その演出は酒飲みで、酒を飲みに行って帰ってこなかった日があって。その時に、撮影行きのカット袋を引っ張り返して、全部シートをつけ直して(笑)。で、ラッシュで見せてもらったら、富野さんが立ち上がって、「ここら辺の原画をやったのは誰だー!」ってその演出に言って。「えっと、板野君なんですけど、なんか僕がチェックしたシートと違うんですけど」「お前はどういう風にチェックしたんだ」「僕はTVシリーズだから、中3枚でやったんですけど、このラッシュ見てると違うんですけど」。で、「板野君がやったのか」「はい、演出さんが酒飲みに行ってる間に直しました」って。そしたら、演出に「『ガンダム』っていうのは今までのロボットのアニメーションの既成概念を破って、子どもだけのアニメーションじゃなくすために、いろんな新しい事をやってるのに、そんなTVの決めつけとかを押しつけるな」と。「なんで今までこういうのが出てこなかったのか、それはお前達がそうやって古い規格に沿うかたちでやるからだ。これはいいじゃないか!」と怒って。それで、富野さんが「好きなだけ好きな事やりなさい。この演出なんかどうでもいい」と言ってくれた(笑)。それで例えば、ジオングのデザインなんかでも、富野さんが描いた「こんな風にしたいんだ」という大ラフがあって、それをこっち側がちょっと形を整えて、大河原(邦男)さんの方に回って仕上がる、という風にしてデザインができたり。
小黒 板野さんがデザインの途中に関わっているんですね。
板野 ええ。途中の工程に関わったり、何かいろんな事をやらしてくれるようになった。当時、作画で自由な事ができたのは、スタジオNo.1とかZでやられてる金田さんのグループですよね。(金田さん達は)組織でやっていて1本丸々変えるんで、修正もしにくい。それだけの才能も実績もあったんで「あれは、あのままやらしとけ」と勝手な事が許されていた。あの頃だと、そこそこ描ける人はビデオデッキを買って、みんな、コマ送りで金田タイミングとか(を見て勉強していた)。金田さんのアニメーションセンスっていうのは、南斗聖拳みたいにたくさんの人に広まっていったんですよ。
小黒 なるほど(笑)。
板野 日曜日にそこへ行って見たんです。だいぶ壊れてくると、木をグラウンドの真ん中に集めて、その時はダイオキシンとか気にしてないんでバンバン野焼きしてたんですよ。そうすると、でっかい焚き火なんで、冷たい空気が足元から流れていって、煙を巻き込んでいく。それまでの煙は(フォルムのパターンとして)丸、ちっちゃい丸、おっきい丸とあって、それが中3枚のリピートで、平面的に移動するのが多かった。でも本当は、巻き込んで、回転して、しかも同じ大きさじゃなくて、広がったり形を変えて枝葉に分かれていく形になる。(当時は)『ヤマト』のヒトデ爆発とか、パターンがみんな決まってたじゃないですか。で 板野サーカスの原型が生まれてくる訳だ
小黒 四方に広がっていくやつですね(笑)。
板野 そのパターンにはめるのが嫌だったんです。TVでも、ループにしたりして簡略化しながらも、見栄えがしてかっこいいと思えるものはないか、っていうところで、立体感をつけたり、空間を一所懸命意識したりして。だから、それが上手くいってるのが、『イデオン』のアディゴとかで、だんだん……。
小黒 花開いたわけですね。
板野 はい。だけど、一番印象に残ったのが、燃やしている時の巻き上がる黒煙なんです。「凄いっ! 煙ってこんなにかっこいいもんなんだ! 炎ってこんなに美しいもんなんだ!」と。形は同じじゃないし、だけど遠くから見てるとリピートに見えるし、よーく見てると全然みんな違うし。これを上手く画にできないかなって。他には、雨の滴のしたたりを見て『ガンダム』の時の円形の爆発とか(を作って)。それもただの円形が広がるんじゃなくて、半欠け、三日月、あと子ども(の爆発)をいっぱい描いたりとか。そういうところで、アニメーションのデフォルメが活きるリピートとか、そういうのも一所懸命に勉強して。
小黒 実際に色々見て、採り入れていった、と。
板野 ええ、実際に色々見たり、体験したりしてやる癖がついてる。
板野 例えば、“板野サーカス”のミサイルだって、自分の経験が元になっているんですよ。高校時代に自動車部の連中と仲良くなって、バイクの側面のフロントフォークに旋盤で発射台を作って、ロケット花火を撃てるようにしたんです。八木アンテナ拾ってきてポキポキ折って、(両サイドに)50本ずつハンダでつけて。八木アンテナって鉛のアンテナで、中が空洞になっていて、ロケット花火の竹ひごがちゃんと入るんですよ。トレールバイクだったんで、アルミの板を風よけにして。時速が大体70〜80キロで、100円ライターからジッポーのライターまでいろんなライター買ってきて、風洞実験して消えないライターを選んで。で、爆竹をいっぱい何百本も買ってきて、ほぐして。爆竹の導火線って、爆竹本体がこのぐらい(7cmくらい)だとすると、こんなに長いんですよ(10cmくらい)。その導火線を、両サイド50本のロケット花火に全部つなげて、計100本。それを用意して、江ノ島に行って。江ノ島海岸の、島に渡る橋があるでしょう。平日は、島の方から来る車はないんですよ。土日とか祝日に島に駐車した人が帰ってくるくらいで、平日はほとんどない。そっち方面に走って「よーし、キカイダーVSハカイダーごっこだ!」と言って。昔、特撮の「(人造人間)キカイダー」で、(マシンに乗った)キカイダーがハカイダーに追われて、変な黒い丸が道路に置いてある方に行くと、その丸がバーンと爆発するんですよ。(ハカイダーのバイクには)フロントフォークにロケット花火を仕掛けてあるんだけど、風で全然キカイダーに当たってないんですよ。だから避ける事ないのに、キカイダーは黒い丸の方に走って行って、ミサイルが当たってないのにボーンと爆発する。「これは面白いから俺達もやろうよ」と言って始めたんです。ジャンケンで勝った人がハカイダー、負けた人がキカイダー。WEBアニメスタイル_アニメの作画を語ろう 板野一郎(3)
小黒 負けた人が撃たれる役なんですね。
板野 ええ、撃たれる方ですね。それで、道路で撃つんですよ。ハカイダーは最初に撃った瞬間、パパパーッと煙にまみれて、(煙の中から)シュバーッ! と出て行くのが気持ちいいんですけど、でも、ハカイダーはそれっきりなんですよ。追われるキカイダーの方は、バックミラーにロケット花火がどんどん近づいてきて、目の前をよぎったりする。
小黒 ああー。
板野 それが目の前で爆発したりする。全然キカイダーをやっている方が面白いんですよ。やって初めて分かった(笑)。実際にやってみると、結構楽しい画が見えて。ロケット花火のミサイルを撃ち尽くすと、そのままアドレナリンが出たまんま、今度はドラゴン花火とか、38連発とか46連発の花火でお互い撃ち合って(笑)――今で言うサバゲーですよね、ちゃんとヘルメット被って、手袋して、革ジャン着て、バンバン撃ち合って。
小黒 それはバイクから降りて、ですよね。
板野 うん、降りて。海岸で敵と味方に分かれて。海岸でバンバン、ウワーッて決戦みたいに。で、途中で38連発がなくなるとそれをかなぐり捨てて、今度はネズミ花火の束にそのまんま火を点けて(笑)、手榴弾みたいに思いっきり投げる。ネズミ花火がここ(襟の中)に入っちゃって、火傷した奴がいて、みんなで「ああ、花火は人に向けちゃいけないね」と言って(爆笑)、やめたんです。
小黒 (笑)。そういった体験が活きてるわけですね。
板野 ええ。みんな、戦闘シーンにみんな活きてるんです。体験を活かしてやるんです。
小黒 ロケット花火は何度かやってるんですか。
板野 そうです。機械科の友達が多かったんで、旋盤とか自由に扱ってて、フロントフォークにアルミの傘みたいなのをつけて。そこに(直角に)八木アンテナをつける。これは鉛のアンテナで空洞になってるんですよ。そこにロケット花火の竹ひごがちゃんと入るんですよ。で、花火の火薬部分が出てて、その導火線に爆竹の導火線をどんどん繋いでいくんです。それがちょうどこのぐらい(運転者の目の前あたり)まで来て、そこにはカバリングがあるから時速70キロでも火が消えないんで、ジッポーのライターで火を点けて、ピシュピシュピシューッ! ピシュピシュピシューッ! と、ね(笑)。……そういう遊びをしてたんですよ。火傷してやめた(笑)。
小黒 そのロケット花火って、何度かやったんですか。
板野 何度もやりました(笑)。バイトしちゃあ、花火買って。
小黒 さっきの話なんですけど、『ガンダム』のエルメスで、シートをちょっと工夫したというのは、ビットのあの動きですか。ピッピッピッていう。
板野 そう、ピッピッピッ。「早すぎて、これじゃあダメだよ」って。
小黒 それから、先ほどの『イデオン』のオープニングですけど、原画も描かれたんですね。どのカットですか。
板野 (OP終盤の)イデオンが立ち上がるのは、湖川さんがやったんですよ。僕がやったのは、そんなにかっこよくなくて、変形して首のところが広がって、合体するあたりとか。
小黒 1話で使われた本編の合体も描いてる?
板野 ええ。
小黒 1話の合体は、まるまるやってるんですか。
板野 まるまるではないですね。でも、かなりやってます。
小黒 なるほど。で、『イデオン』の29話「閃光の剣」のアディゴから、“板野サーカス”が始まったと言われていますが。
板野 はい。
小黒 ものすごいインパクトでしたよ。アディゴの動きはコンテでもあんなに?
板野 いや、コンテでは、あそこまではなかったんですよ。コンテでは何機かがミサイルに当たってやられて、1機ぐらい避けるという内容だったんです。それをロケット花火を思い出しながら描いて、ガンガン(カメラを)フォローさせて、ミサイルがまとわりつくように動かして──(バッフクランはイデオンと)重機動メカで戦って、敵わないから小さいメカを出してきたわけですよ。ちっちゃいから、それだけ速くてミサイルを避けるだろうと考えて。雑魚でも「死に花を咲かす」というところを出したかった。顔が出ないパイロットでも、やられメカでも、そういう粘り強さとかがあると、真剣に戦いながらもやられたというニュアンスが出る、それが凄く大事なんじゃないかと思ったんです。そういう事をやっていたので、目立っていたかもしれません。
小黒 通常のカッティングとスピードが全然違うんですが、カット数を増やしたりしたんですか。
板野 尺は増やしてますよ。カット数が増やせない分、1カットで3カット分やったりしてますから。
小黒 イデオンのミサイルを避けるカットが、5カットぐらい続きますけど、元々ああいうカット割りでは……。
板野 ないです。
小黒 ないんですね。それは元々1カットだったのを、何カットかに割ってるんですよね。
板野 はい、そうです。
小黒 ミサイルから逃げて奥にいたアディゴが、また手前に戻ってきたり(笑)。
板野 はい(笑)。観ている人の不意を突いたり、そういうのが好きだったので。まあ、あれを観てアニメ界を目指したっていう人が、後で何人か出てきて……。
小黒 そうですね。
板野 その時は嬉しかったなあ。『ルパン』を観て「うわあ、こんなTVマンガを作る人はどんな人達なんだろう」と僕らが憧れていたように、「自分も1回はこういう仕事をやってみたいな」と思ってもらえるような画作りが、1度でもできたのはよかった。そう思いましたよ。それができたのも、安彦さんや湖川さん、そして、富野さんのおかげなんですけどね。後から振り返ると、いい先生に恵まれて、かなりいい勉強をしていますよね。
小黒 爆発の形もさる事ながら、ミサイルが残す煙の軌跡も独特でしたよね。あの煙は、どうやって描いてたんですか? 普通に鉛筆で?
板野 鉛筆で描いてますよ。普通にというか、ヨレヨレ線とか言われてるんですけど。普通は、いいアニメーターって、タコができるんですよ。ここに(人差し指の第一関節)ペンダコがね。僕は、タコができないで、指が曲がるんですよ。
小黒 へえ。
板野 筆圧を抑えて、強弱つけるんですよ。
それと、早いタイミングを使う時に、例えばミサイルだけだと(速い動きを目で追えないために)UFOになっちゃうんですよ。
だからUFOにならないように道しるべとして、煙を使った。
その煙が目に残る気持ちよさにこだわっていたんです。
僕はレンズにもちょっと詳しかったので、
広角レンズ・望遠レンズ・標準レンズの使い分け(を意識した)。
それもカットごとに決めないで、1カットの中で広角から望遠に切り替えたり。
「リアリティ」というのは「本当に近い嘘」だと思ってるんです。
手品と同じで、別角度から見たらネタはバレちゃうんだけど、
お客さんから見て不思議に見えればいいや、という考え方ですよね。
(ミサイルの動きが)一瞬だけ、シャッタースピードより速くなって、
ミサイルがソーセージのように伸びたりとか──
やっぱり一番つまんないなと思ったのは、
400ミリとかの超望遠レンズで安全なところから国境沿いに戦争を撮って、
飛行機が領空侵犯しました、それに対してミサイルが飛んできました、爆発しました、
というような感じで描いたものだったんです。
そういう状況説明的な戦闘シーンが大っ嫌いで。
だから、ミサイルにカメラをくっつけたりしたんです。
僕は軍事オタクというわけではないんですけど、
一応、工業高校出身ですから、そういった事に興味もあって、
戦闘シーンに関してそこそこの知識はあったんです。
普通に考えればミサイルも曲がったりしないで、
真っ直ぐ目標に近づくのが一番当たりやすいはずなんですけど、
それを防ぐため(戦闘機には)チャフやフレアがあるんですよ。
で、大体の飛行機は「レーダーロックされて何秒後に当たります」と警告が出るんで、
その時にレーザーセンサーのミサイルであれば、
(戦闘機は)チャフという銀紙を細かく切ったやつでレーザー波を攪乱して、
本体に当たらないようにする。
熱追尾のミサイルなら、フレアというダミーの熱源を左右に放つ。
そうすると、熱源センサーを使ったミサイルからは、飛行機が分身の術を使ったみたいになって、
どこが本体だか分からないから当てられなくなる。
(『マクロス』などで自分が作画する時は一度にミサイルを)6発ぐらいは撃ってるんですよ。
少なくとも4発ぐらいは撃つんです。
その内の2発が敵機を追尾してまっすぐ飛ぶ「マジメな優等生」。
もう2発が先読みをする「頭よすぎるミサイル君」(笑)。
パイロットっていうのは、エースパイロットでも(耐えられるのは)9Gから11Gまででしょう。
プラス(の加速度)では その辺りまでしか耐えられない。
マイナスなら3Gまで。マイナス方向に行くと、
レッドアウトして、眼球の血管が切れて修復できないので、マイナス方向のGはかけない。
かけるとしたら、ブラックアウトする方向──血が下がっていく方だ。
だから、パイロットのGスーツっていうのは血圧計(の腕に巻くバンド)のでっかいのをここ(足)に巻いて、
血が下に行かないようにしてある。
それで、生身だと9Gまでしか耐えられないのを11Gまで耐えさせて、
Gに耐えて敵の後ろをとって敵を落とすっていうのが、ドッグファイトなんです。
飛行機の戦いは、敵の後ろを取った方が勝ち、と言われてて、
犬にとっては尻尾が弱点なんで、喧嘩する時にお互いグルグル尻尾を噛みに行くんだけど、
その犬のケンカと同じなんですよ。
それで、頭よすぎるミサイル君は
「このパイロットは11Gまで耐えられるとして、
あの機体精度ならマッハ2で旋回できるから、
たぶん限界を保ちながら、マックスでそこに行くんだろう」
と計算して、先にそっちへ行く。で、そっちに行った時にちょうど当たるようにする。
まあ、先読みをするわけです。
で、もうひとつのタイプがあって、これが「バカミサイル」(笑)。
前の2タイプは基本的にはヒット狙い。最後のタイプはフマジメで、劣等生でアバウト。
優等生も先読み君も行かないところに適当に飛んでいって、
「僕達は当たらなくていい」と言って近くを飛ぶ。
近接信管ってやつで、当たらなくてもいいから近くまで来て、そこで爆発して、いやがらせをする。
羽や機体に破片を当てたりして、調子を悪くさせる。
大体、優等生、先読み君、バカミサイルが一緒に飛んでいって。
で、バカミサイルはバカだから、カメラがいると必ず寄ってくる(笑)。
「イエーイ」なんていって、カメラに挨拶をしてから行く。
そういうミサイルなんですよ。
小黒 なるほど。確かに、『マクロス』では手前で爆発するだけのミサイルがありましたね。そんな風に考えて描いてたんですか。
板野 はい。
小黒 それはいつぐらいからなんですか。『マクロス』の時はそうなってますよね。
板野 なってますね。
小黒 『イデオン』でもそうなってるんですか。
板野 はい。そういう風に考えていれば、監督や演出から「なんでミサイルが曲がるんだ!」と突っ込まれた時に、ちゃんと理で返せる。
そうすると、向こうは何も返せない。
突っ込んでくる人達はチャフも知らないし、
レーザー追尾も知らない──まあレーザーは知ってたかもしれないけど――なんにも知らないんで。
だから『ガンダム』のTVの最終回(43話「脱出」)の時に、
(ア・バオア・クーの中で)セイラが手前に来て、振り向いてバーンって撃つカットが
(演出のチェックで、弾の動画が)中3枚になっていたんですよ。
あの距離って50mもないのに、中3枚動画が入ってて。
バーンと撃って、1、2、3、4、で5枚めで当たってる。
そんなに遅い弾はないですよ。
シートでリテイクがきたんだけど、
「拳銃の初速って何m/秒だか知ってます?」という話を演出として。
「ここからセイラがジオン兵を撃つ時に50mしかないのに、
中3枚なんかあったら初速も遅いし、当たったって跳ね返りますよ」
と言って。それで、中を全部抜いたりとか。
小黒 あそこも板野さんの原画なんですか。
板野 ええ。逆に、中を3枚抜いた分、3枚分の予備動作を作った方がいいじゃないですか。
小黒 撃つ前のキャラの芝居などに使った方がいいって事ですね。
板野 『さらば』をやっている頃から、そうやって理屈こねてたんで。平気でツッコミを入れてたんで。
小黒 なるほど、リアル志向なんですね。
板野 ええ。
小黒 『イデオン』の頃の話なんですけど、湖川さんのパース理論は、参考になったんですか。
板野 なりましたよ、僕も電機科だったんで、設計パースをやらされてたんですよ。T定規使って、三点透視とか。アニメーターってパースに疎い人が多いんですが、湖川さんは石膏とかやられてたんで、パースに詳しかったんですよ。で、湖川さんは最低でも二点透視。アニメーターは大体一点透視しかしなくて、BGはどうでもいいみたいな感じなんだけど、湖川さんはそういうのが大っ嫌いで。湖川さんのパースっていうのは、建築パースとは違って──基本は建築パースと同じなんですけどね――やっぱり画をかっこよく見せたり、パースだけじゃなくてレンズ効果も入ってる。その辺が設計のとは違っていた。湖川さんの画作りの中には、レンズで標準・望遠・広角がちゃんと分かれてる。湖川さんの特徴的な俯瞰・仰り──キャラクターを仰ると、ブタっ鼻になるじゃないですか。(『さらば宇宙戦艦ヤマト』の)ズォーダーもそうだったし。ブタっ鼻になるけど、かっこよく描こうとしないで、そういった意味ではリアルに描く。あとは、湖川さんは巧いから、ズォーダーが大スクリーンに映ってる時には、スクリーンに映ってる平面感を出していた。今だとphotoshopの貼りつけで角度を変えるところですけど、それを手で描いていた。他の人が描くと、スクリーンの中に人がいる感じになっちゃうんですよ。それをちゃんとぺったんこにしてたりとか。その辺のリアリティが。
小黒 並はずれたモノがありましたね。
板野 ええ、「凄いな」と思いました。安彦さんには柔らかい面とか、強弱、ためや詰めを教わって、湖川さんにはそういうリアリティを勉強させてもらった。その時は、手取り足取りじゃないですよ。見て盗んで覚えるっていうやつです。
小黒 そういった事もあり、板野サーカスが開花するわけですね。
板野 はい。
板野 安彦さんのはレイアウトと言っても、ほとんど原画なんですよ。それを渡して「この続きはあなた、描いてね」と言われるんだけど、(安彦さんと同じ画が)描けるわけない(笑)。それは大変でしたよ。湖川さんは、そうじゃなくて、描かせてから乗っけるタイプでした。WEBアニメスタイル_アニメの作画を語ろう 板野一郎(4)
小黒 板野さんは『イデオン』の劇場版では、どのあたりをお描きなんですか。
板野 三脚メカがソロシップに乗り込むあたりの乱戦を稲野(義信)さん達のスタジオバードがやっているんですけど、それ以外の(劇場用新作カットのメカは)ほとんど僕がやってるんです。
小黒 ちょっと他の人の話になっちゃうんですけど、三脚メカがソロシップに入った後で、ドバ総司令と、髪の毛が緑色のオジサン(ギンドロ・ジンム)が話してるシーンがありますね(ギンドロ・ジンムが撃たれるシーン)。あそこは誰の作画なんですか。
板野 あのあたりは湖川さんですね。平野さんもやっているかもしれない。
小黒 全身のカットでの個性的なポーズとかは?
板野 あれは湖川さん。
小黒 今さら言うまでもないですが、とてつもない巧さですね。『発動編』の前半は、TVシリーズ用に作画してたところですよね。中盤以降が新作で、そのメカアクションは、ほとんど板野さんがやられた?
板野 そうですね、こっちでやってますね。一番最後のイデオンが(バイラルジンに)突っ込む2、3カットはやってないんですよ。その前まで(メカは)僕が全部やってたんですけど、そこだけ湖川さんが描いているんです。その頃、ちょうど安彦さんから『ガンダム』の劇場を手伝ってくれ、と言われて。僕は、湖川さんと安彦さんの両方に義理があったので、劇場『ガンダム』と『イデオン』の両方を行ったり来たりして劇場を手伝っていた。それが湖川さんは面白くなかったみたいで、ちょっと関係が悪くなってしまって。それで『発動編』が終わったところで、ビーボォーを辞めるんです。その後ですよ。北爪(宏幸)君達が入ってきて。
小黒 『発動編』で、板野さんは人物は描いてないんですか。人が死ぬところとか。
板野 いや、何人かは殺してますよ。
小黒 あ、やっぱり。
板野 はい。メインは湖川さんがやってるんですけど、大体コクピットで押し潰される敵はほとんど描いてますね。
小黒 なるほど。『(機動戦士ガンダムII)哀 戦士』も参加なさってるんですよね。
板野 メカの、そこそこのところを描きました。安彦さんの作品は『クラッシャー・ジョウ』まで、劇場はやってます。その後、河森(正治)に誘われて、『(超時空要塞)マクロス』に行っちゃうんですが。
小黒 『(機動戦士ガンダムIII)めぐりあい宇宙』があるんですけど、これは相当の量を描いてますよね。
板野 描いてますよ。多分、見れば分かると思うんですけど。
小黒 ええ。煙で分かります。その前後と、全然……。
板野 違いますよね。
小黒 違いすぎるくらい違います(笑)。ちょっと分からないところがあるんですけど、2体ザクがいて、後ろの上官のザクが「お前、先に行けよ」って後押しするカットがありますよね。穴の中に身体を隠して、手だけ出して指差すんです。そこに板野さんのミサイルが飛んできて、ドカーンと爆発するんですけど。
板野 はいはい。あれは、基本は安彦さんのレイアウトが入ってるんです。
小黒 ですよね? いや、ザクの手は、安彦さんの画なんですよね。
板野 はい。でも飛んでくるのは……。
小黒 飛んでくるミサイルは板野さんなんですよね。あー、やっぱりそうか! それで分かりました。
板野 芝居は安彦さんなんですよ。
小黒 “板野サーカス”という呼び名は、どなたがつけたんですか。とうとう庵野が登場w
板野 誰かというのはっきりしてないんですけど、(スタジオ)ぬえの誰かが「板野の戦闘シーンは変わってる。サーカスみたいだ」と言い出したらしいんです。それまで(いいところは)全部安彦さんがやってると思ったのに、『ガンダム』の途中で安彦さんが倒れた後に、そこそこかっこいい戦闘シーンがある。それで「誰が描いてるんだろう」と話題になったらしくて。それでアニメ雑誌に「プロの中で、戦闘シーンが『サーカスみたいだ』って言われてるんですよ」という記事が書かれた事があったらしくて。それで板野サーカスと呼ばれるようになったみたいなんです(編注:「マイアニメ」1982年11月号で、メカデザイナーの宮武一貴がインタビューに応え、「ぼくらは“板野サーカス”っていってるんですけど」と発言している。なお翌12月号では“板野サーカス”の特集記事が掲載されている)。
小黒 なるほど。『マクロス』は、河森さんから声をかけられて参加する事になったんですね。
板野 そうですね。『クラッシャー・ジョウ』で、九月社という安彦さんのスタジオに彼がデザイナーとして来るようになったんですよ。その時に、同じメカ好き同士で話が合って。彼は彼で、網を買ってきて、海岸で(その網に)花火を差して、その下で焚き火して、1000発ぐらいのミサイルをいっぺんに飛ばしたりとかしていて。
小黒 同好の士だったんですね(笑)。
板野 ええ(笑)。やっぱりなんか同じような事やってる奴がいるな、みたいな。こっちは動きながらやって、向こうは数で。
小黒 『クラッシャー・ジョウ』は時期的に言うと『マクロス』の後なんですけども、制作はもっと前からやってたんですね。
板野 前からやってました。『クラッシャー・ジョウ』をやりながら、「実は、ぬえの企画がタツノコで通りそうなんだ。それが始まったら、戦闘シーンを描いてもらえないか」という相談を受けたんです。
小黒 で、「やりましょう」って事になるんですね。
板野 ええ。
小黒 『マクロス』では、もの凄い量の話数を、初めの頃はやってますけど。
板野 はい。極真空手の百人組手みたいな感じでやって、10話ぐらいで倒れていくんですけど(笑)。
小黒 平野さんがやってる回は、メカ作監をやってないんですけども、それ以外はほぼ、1話から10話まで……。
板野 ええ、倒れるまではやらされましたよ。
小黒 はあ。「やらされた」んですか?
板野 そうですよ。だって、石黒(昇)さんに「メカ作監は1本5万だから……」と言われて。
小黒 安っ!
板野 「月に4本やれば20万になるよ」って。10話で倒れてから文句を言ったら、1本7万になったんですよ(苦笑)。
小黒 板野さんの『マクロス』への意気込みはどんなもんだったんですか?
板野 「好きにやっていい」というところも魅力だったんですけど、なぜあそこまで頑張れたかっていうと、やっぱり河森のデザインの斬新さ。僕は飛行機が好きだったから、それがインチキなしでロボットに変形するのに驚いたんです。『クラッシャー』の空中戦やっている時に「(『マクロス』では)多分、これ(と似たような戦闘機)がロボットになるんじゃないかな。足がふたつあって、ここから顔が出るんじゃないかな」と思ってたんですよ。
小黒 ああ、確かに。『クラッシャー』で敵が乗っていた戦闘機には、いかにも脚になりそうなパーツがありましたね。
板野 「そんな感じだろう」と思ってたら、そうじゃなくって。全然発想が違うものだった。飛行機としても完成度が高いデザインで、ロボットも凄かったんで、これはヘタクソが描いたらボロボロになるだろう。このデザインをTVシリーズ(の普通の作画でやって)でボコボコにするのは勿体ない。こんないいデザインなんだから、やっぱりかっこよく動いてこそ活きるんじゃないかな、というふうに思って。それで、自分が今まで貯めてきたものを徹底的に出せたらいいなあ、と思ったんです。で、海外出しのよくない原画は破ったり、ホッチキスで留めたりして(笑)、ちぎっては投げして、全部描き直したりとか。それなのに、結局……やっぱり1人じゃ無理だなあ、と思いました。それでもなんとか、そういう悔しい思いで作ったのが「愛なが(愛は流れる)」(27話)ですよね。
小黒 その前に「パイン・サラダ」(18話)がありますよね。あれも「愛は流れる」に負けない板野さんの代表作だと思うんですが。
板野 はい、そうですね。
小黒 凄いクオリティですよね。量も多いし。背動も素晴らしいし。
板野 でも、それの後は、だいぶ身体もボロボロで。最終回では、庵野(秀明)達が学校の休みとか春休み使って助けてくれて。
小黒 最終回というのは「愛は流れる」の事ですね。
板野 ええ。あの辺はもう身体がボロボロだったんで。
WEBアニメスタイル_アニメの作画を語ろう 板野一郎(5)
小黒 『愛・おぼえていますか』が、『マクロス』の集大成になるんでしょうか。
板野 いや、『MACROSS ZERO』ですよ。
小黒 『ZERO』ですか。アニメーターとしての板野さんが、一番ピークに達したのが……。
板野 それならば、そこですね。「もうやりたくない」と思ったくらいですからね(笑)。
小黒 ああ(笑)。
板野 『愛・おぼえていますか』の頃から、だんだん「大変だ」と思い始めてきたんです。やっぱり同じような事を繰り返してるのが嫌になってきた。それで他のものを、『北斗の拳』とかをやったりするようになるんです。
小黒 作画の仕事を減らして、演出を始められるわけですね。
板野 「戦闘シーンだけ面白くてもしょうがないな。作品として面白くできないかなあ」と思うようになったんです。「やってやる」と力任せに仕事をするんじゃなくて、「自分は面白くできるのかな」というチャレンジをするようになった。
小黒 『マクロス』でやれる事はやり尽くした、みたいな。
板野 はい。それだったら、自分がやってきたような事は若い人に任せればいい。
板野 自分の気持ちが煮詰まったり、モチベーションがなくなると、他の事をやりたいなあと思うんですよ。それで、今はCGをやっているんです。
今は、日本でTVシリーズが50本しか作れないのに、100本ぐらい無理して作ってて、そのうちの半分以上がでっち上げなんです。(自分が監督した)『GANTZ』は、そういった状況でどこまで限界ギリギリのものが作れるかというチャレンジだったんですよ。それをやって「もういいかな」と思った。放っておいても、アニメーションは、いいものを作ってる人はいいもの作ってるし。で、今度は特撮──円谷特撮がハリウッドと戦えるように(若いスタッフに)ジャパニメーションの方法論を覚えてもらおう。「ネクスト」(劇場「ULTRAMAN」)をやった後に、「このウルトラの飛びは、あなたしかできないから、TVの方も手伝ってよ」と言われて、それでTV(「ウルトラマンネクサス」)をやってるんですけどね。
小黒 それは毎週のCGを?
板野 ええ。CGでやるところはTVのクオリティを超えたい、そんな感じで作ってる。で、ジャパニメーションの付けPANとか、メリハリ、デフォルメをCG班に仕込んでるんです。「ネクサス」が好評で次のシリーズがあったら、円谷の社内のCG班は、かなりいいものが作れると思う。今度の12月からやる劇場(「ULTRAMAN」)で、「これだったらハリウッド・メジャーの映画と戦える可能性が将来見えてきた」と思えたんです。アニメーションの中では『MACROSS ZERO』の5巻は、一部はハリウッド映画に勝ってるな、と言えるくらいにCG班は上手くできた。自分が、『マクロス』を作画じゃなくてCGでやろうとした時に、やりたいと思っていたところまではこれたかな。『MACROSS ZERO』をやっていた班が、サテライトの『(創聖の)アクエリオン』というのを継続してやって。彼らは僕がいなくても、いいものが作れるので、自分は円谷に行って、円谷特撮を世界の土俵に──「ゴジラ」みたいにメジャーにさせたい。前にハリウッドが「ゴジラ」を作って、アメリカが作ってくれるのもいい事だと思うんだけど、僕から見るとなんか、あれは連邦に奪われたザクに見えてくる(笑)。
小黒 ハハハ!
板野 やっぱり「ウルトラマン」は日本で作って、アメリカを超えたい。「ゴジラ」や「ガメラ」に比べると「ウルトラ」は予算は少ないんだけど、「今回は子どものものにしなくていい」というので、(劇場で)怖くて子どもが泣いちゃうようなものにしよう(笑)。怖くてお父さんの陰に隠れながら観るような映画にして、「お父さんは凄いなあ、あんな怪獣も怖くないんだ」と子どもが思って、それで、お父さんが復権をする(笑)。それが今回の劇場の目標だったんですよ。アニメ界は、もう巧い人がいっぱいるじゃないですか。
小黒 そうですね。
板野 それを韓国のように、文化として国を挙げて保護してくれるといいんですけどね。橋本(晋治)君とか大平(晋也)君とか、戸倉(紀元)君とか、うつのみや(理)君とかにスポンサーがついて、彼らみたいな人がメインになったり、監督ができたりするようになれば。日本も、目先の金とか利益ばっかり見て、製作委員会ですったもんだしないで、もうちょっと……。人が、もったいないですよねえ。「この人に好き勝手な事をやらせたら、どんなものを見せてくれるんだろう!」という人がいっぱいいるのに。
小黒 その後、板野さんは演出家時代が続いてですね、『SLAM DUNK』や『(宇宙の騎士)テッカマンブレード』で作画の仕事をされたりもあるんですが、やっぱり僕らにとっては『MACROSS PLUS』が「待ってました!」という作品だったんです。御自身的にはどうだったんでしょう。
板野 そうですね。『マクロスII(超時空要塞マクロスII ―LOVERS AGAIN―)』というのがなかったら、僕は『MACROSS PLUS』はやらなかったと思いますよ。『マクロスII』が、僕達の思ってた『マクロス』と繋がっていなかったもので。
小黒 全然違いましたよね。
板野 。『愛・おぼえていますか』の流れを汲む『マクロス』として、「10年経っただけ進化したものにしたい」という話で。「じゃあ『PLUS』が最後で、その後はもう俺、描かないからね!」と言ったんです。10年の自分達が成長した過程をどのぐらい画で表現できるか──自分達の、無知だけど若い、脂がのって旬だった頃を終えて、その後いろんな事をやって。いろんな知識のストックができたところでの「大人のマクロス」という。まあ、『PLUS』の場合は、信本(敬子)さんとかみんなと、アメリカ・ロケに行って、最初のシナリオの立ち上げにも参加できたんです。最初に、ガルドの痛々しいところは見せないで抜いていくっていう方向だったのを、「いや、見せた方がいいよ」と言ったり。信本(敬子) ナベシン(渡辺信一郎) すなわち カウボーイビバップ
小黒 ドラマ的にですね。
板野 はい。そういう話の中で、総監督と監督は「大人のドラマ」を描きたいと。で、こっちはメカの戦闘シーンだけじゃなくて、スポーツ選手がゴールした時の清々しさとか感動みたいなものを表現できないか、みたいな話をしてて。それでやっぱりそういうところで、信本さんのシナリオとか、音楽とか、ナベシン(渡辺信一郎)とか。やっぱり河森だけだと、どうしても大林(宣彦)風の綺麗な恋愛関係で終わっちゃうんだけど、そこにナベシンが入った事で大人っぽくなったりとか。
という大人のアニメを作れる人の名が 此処で出てくるのね 面白いモノだね
板野 はい。1話で自分で、ガルドのミサイル避けとかやって。途中で、凄くやる気があった後藤(雅巳)君というのに、僕が「4話でメカ作監やってみないか」と言ったんです。「僕が1話で描いた原画の続きを君が描かないか」と誘ったりして。で、彼はその期待に応えて、4話のメカ作監やり切って、それをナベシンに買われて『カウボーイ(ビバップ)』のメカ作監に抜擢されて。それから、村木(靖)君とか鴨川(浩)君とか。村木君はアディゴを見て業界に入ってきた。鴨川君も「『イデオン』凄かったですね」と言ってくれた。メカ作画で僕の事を慕ってくれて、1回僕の下で仕事がやりたいという人が、たまたま集まってくれて。それであそこまでの完成度になったんですよ。後藤(雅巳) 村木(靖)という板野サーカスの後継者たちは やっぱり此処から来てるんだね
WEBアニメスタイル_アニメの作画を語ろう 板野一郎(6)
小黒 1話のガルドのミサイル避けですが、あれは手で描いてるんですか。まさに超絶の職人芸集団ですねw 凄いなぁwww
板野 手で描いてますよ。
小黒 別にCGとか3Dとかを使ったりは?
板野 いや、手ですよ。
小黒 あれ、前後のカットが3Dじゃないですか。
板野 だから手で描いてるんですよ。
小黒 まるで3Dでシミュレーションして描いたかのように見える、完璧な原画ですよね。
板野 ちゃんと、奥3コマ・真ん中2コマ・手前1コマと、タイミングを全部計算してやってますから。帯状疱疹とかいう病気になってるんですけど、あの時は無理してしまって、背中じゅうできものだらけになって眠れなくなったり、結構身を削ってやってましたから──ガルドっぽいやり方で頑張ってたんで(笑)。それであれが終わった時は「もう原画は、勘弁してくれよ」って。
小黒 それでさっき話されたように、CGの仕事がメインになっていくわけですね。『マクロス』最新シリーズの『MACROSS ZERO』もCGですものね。
板野 ええ。日本のアニメーションは、もうトップクラスになってる。これからは日本のCGをもっと進化させていきたいんです。今はモーションキャプチャーが流行ってるけど、「やっぱり手付けができないとダメだよ」と話をしながら。『MACROSS ZERO』は若いスタッフに勉強しながらやってもらったんですが、やっぱり若い人の方が固定観念とかに縛られないだけに、育つのが早いんですよ。キャラクターは3Dにしないで、2Dのままでいい。実写かCGか見分けつかないようなものを作ってもなあ、と思うんです。
板野 ええ。でも『APPLESEED』は、基本はモーションキャプチャーじゃないですか。モーションキャプチャーでやると、アメリカの資本に勝てないんですよ。カメラワークにしてもなんにしても。やっぱりジャパニメーション的な方向でいくべきなんじゃないか。日本のアニメ文化って、なかなか海外では真似できないじゃないですか。やっぱりそういった文化の違いを武器にするべきなんじゃないか。雪風も この人だったのねw 言われてみれば 確かにそうだw
小黒 日本のアニメの後継者になるなら、3DCGは手付けのアクションにするべきだという事ですか。
板野 そうですね。アメリカではできないものを作って戦うなら。それが今回の劇場「ULTRAMAN」ですよね。モーションキャプチャーじゃないんですよ。手付けなんですよ。ウルトラマンが空中戦するんですけど、ウルトラマンの飛び方も変えてます。(腕を前に上げて)これじゃないんです。(腕をまっすぐ両脇に下ろして)これなんです。こういう風にして飛ぶ。ウルトラマンはパイロットなんですよ。だからイメージトレーニングで、自分が飛行機になったつもりで飛んでいる。そういう飛び方で戦ってるんです。
小黒 ああ、それは板野サーカスになりそうな(笑)。
板野 はい。いや、誰が見ても板野サーカスですよ(笑)。それは意識しましたから。
小黒 御自身の中で3Dのメカアクションと、手描きの間のギャップはどうなんですか?
板野 ……ないですね!
小黒 ないですか。
板野 もうないですね。
小黒 さすがにまだ全く同じではないですよね。相当、再現できてるとは思うんですけど……。
板野 キャラ(のギャップ)はありますよ。キャラとかロボットとか。やっぱりロボットは大張(正己)君のロボットの方が、3Dより全然かっこいいですよ。ただ、タイミングとか詰めとか動きの技術に関しては、ギャップはないですね。個性という事に関しては、人間が描いたものの方が断然いいですよ。
小黒 同じバルキリーでも手で描いた方が、正確じゃないはずなのに、なんかちょっと味わいがありますよね。
板野 味がありますよね。それは愛情ですよね。モデリングしたものの冷たい綺麗さと違って、愛情を持って描いたものにはプラスアルファがある。「キャラ表ではこうなんだけど、もうちょっとこうした方がよく見えるよな」という、磨き方の違いですよね。それは描いた方が出やすいですよ。
小黒 それは3Dで、今後出していけるようになりますか。
板野 そのチャレンジを『ZERO』でやってます。それで、プラモデルのボックスアートを描いてる天神(英貴)さんを呼んだんですよ。トゥーンシェーダーは綺麗だけど冷たいから、『MACROSS ZERO』ではボックスアート調にしたい。ボックスアートはリアルな画じゃないでしょう。ホントは白いはずのところに、ちょっとピンクがかかったりしていて。『MACROSS ZERO』も普通のライティング以外に、ピンクライト、紫ライトを入れている。しかもボックスアート風に。僕らがプラモの箱画を観て「凄い! かっこいいなー」と思ったじゃないですか。それが動いたらいいよな。そういう気持ちで『MACROSS ZERO』に取り組んでるんです。前にやった『(地球少女)アルジュナ』でトゥーンシェーダーが成功したんで、最初は『MACROSS ZERO』もトゥーンシェーダーでやるつもりでだったんです。だけど、先に出た『(戦闘妖精)雪風』がトゥーンシェーダーで成功したので「後追いに見えるから、やめよう」って。
小黒 なるほど。
板野 ギリギリでやめたんで(笑)。そこからはもう「プロジェクトX」ですよね。「どうしようか?」って。せっかく『アルジュナ』の2年間で培ったノウハウを、捨てちゃったんですよ。どうしたら、トゥーンシェーダーじゃない形で作れるのか。予算もスケジュールも夢みたいにあるわけじゃないんだけど、なんとかしなきゃいけない。
小黒 『ZERO』で動きつける時っていうのは、最初は何をするんですか? 原画で例えば村木さんとかアニメーターの名前が出てますよね。
板野 はい。1話では、僕も村木君もラフ原描いて、タイムシート打って、それを取り込んでもらったんです。画に合わせてモデルを変えたり、わざと機首を伸ばしたり。そういう風にして、画に近づけてもらう。
小黒 まず画ありきだったんですね。その後もそうやってるんですか。
板野 3話までそうやって、一通りのノウハウを教えたあとに、4話からは(CGのスタッフが)自分達で動かしたものをチェックして、直していった。で、直りきらないやつはPhotoshop持って行って、「ここをこのぐらい伸ばすんだ」とか「このぐらいでかくするんだ」とか指示をしたんです。で、5話では大変なやつは、CG班がやった動きを15フレームおきに1枚、もしくは6フレームずつ1枚プリントアウトしてもらって、そのキーフレームだけを修正して、予備動作が入ってないところだけ描き直して戻して。そういう形ですよね。
小黒 1本がリリースされてから次のがリリースされるまでに時間がかかっているとはいえ、わずか5話の間に随分作り方が変わってきているんですね。
板野 ラフ原におんぶにだっこだと、TVシリーズと変わらないんですから。スタッフの何人かは「なんで僕達はアニメーターとして名前を出してもらえないんですか?」と言い出すくらいでしたよ、CGナントカの方が肩書きはかっこいいのに。やっぱり本人達も、動かす事に対するモチベーションがだんだん上がってきた。
小黒 ……でも、ファンとしては、また板野さんに手描きの作画をしてほしいなあと思うんですが。
板野 いやあ、もう嫌ですねえ。
小黒 嫌ですか(笑)。
小黒 これで終わりにします。“板野サーカス”って、御自身の定義だと何になるんですか?良い話だなぁwwwwwwwwwwwww
板野 ……表現者としての一番の基本は、人を感動させる事なんで。
だから、自分の表現力で人を笑わせたり、びっくりさせる。
やっぱりそれが表現者のひとつの目的というか。
“サーカス”と言われるようになったのは、他の人と違ったからだと思うんです。
「ビーボォーの回のあそこは、あいつが描いてるんじゃないか」と言われているのが、
なんとなくこっちにも聞こえるようになって、それが嬉しくて、それでガンガン描いて。
「宇宙だからマッハ2で飛んでも、星なんか流れないんだ」と演出家に言われても、
「PANすりゃ流れるでしょう。これはPANですよ」と屁理屈を言って、
ガンガンBGを引っ張って。
そういう風に言い訳して、好きな画を成立させていたんです(笑)。
そうか PANなのか ならば仕方が無いなwwwww
パン カメラワーク - Google 検索
カメラワークについて
映像には大きく分類して、次の5通りの表現方法があります。
(1) カメラを動かさずに撮る「フィックス」
(2) カメラを左右(上下)に振る「パン」
(3) レンズを操作して被写体に寄ったり引いたりする「ズーム」
(4) 動いている被写体に合わせてカメラを動かす「フォロー」
(5) カメラマン自身が動いて撮影する「ドリー」