自民党が安倍を選んだ理由は あまりに簡単だが、
「小泉後継」となると 全くに解せない。
先日、ネットも殆ど使えない ある婆さんに、こう聞かれた。
「なんで安倍が 自民党の総裁に選ばれたんだい?
私は麻生サンが良いなぁ って思ったんだけどねぇ」
えっと俺が答えたことなどを 脚色を加えて書き続けてみようと思います。
長い長い与太話 妄想話、読んでも面白くないから
さっさと他のサイトに行ったほうが良いですよ
「簡単ですよ。
安倍に投票した自民党の議員、安倍に投票した自民党の党員が
安倍に何を求めて担ぎ上げたか 安倍に何を求めて投票したか
それを推察すれば 答えは簡単です。」
「同じ事しか言わないから話も上手じゃ無さそうだけど・・・
真面目で やる気がある というのはテレビでよく言ってるけど」
「そんなことで自民党議員や自民党員が こぞって投票しますか?
そんなものを求めて投票すると思います?」
「そうねぇ」
「俺の推論ですが ほぼ間違いないと思います
安倍に投票した自民党の議員、安倍に投票した自民党の党員は
金の分配金が欲しいんですよ。」
「安倍は お金持ちなのかい?」
「まぁ 俺らよりは ずっとずっと金持ちでしょうけど
こぞって投票した議員党員のみんなに ばら撒ける金を
安倍個人が持っているわけありません。」
「じゃ、お金はどこに?」
「これから 秋の臨時国会 通常国会 そして来年度の予算審議が始まります
時の総理になる安倍が選挙で支援した
各派閥へ 各議員へ 大臣のポストを渡すでしょう。
大臣などの閣僚ポストは その地位を利用した予算を使って
近しい人 近しい企業 色々な人へ利益誘導に入るでしょう。
安倍に投票を多くした地方の自民党は
その自民党員の得票を持って陳情攻勢をかけるでしょう
年間70兆円以上の国家予算の分配金を求めて。」
「そんな酷いことを テレビは全然に言わないわよ」
「そりゃ言いませんよ、
新聞テレビのマスコミもオコボレを貰うのを尻尾を振って待ってるんですよ
それに、安倍の奥さんは元電通社員、
電通といえば その広告料でテレビの首根っこを押さえている場所。
迂闊に安倍に都合の悪いことを放送しようものならば
真っ先に 広告料に跳ね返るだろうし
利益誘導路線からも切り離されてしまいますよ」
「そんなこと許されるの?」
「“70兆円の分捕りあい”ですからね。
誰が何を言おうが お構い無しの、ケダモノ達の食い合いみたいなものですね。
というか、これが自民党の正体なんですよ。
庶民の暮らしなんか知ったこっちゃない、
自分達の利益が まず第一、国民がどうなるかは2の次とする集団なんですよ。」
「でも チョット前、小泉さんは『自民党は変わった』って言ってなかった」
「小泉は 大臣のポストを決める時、
カネの直接利益誘導よりも
自分の政策を実行するに必要な人材を置くようにしてましたからね」
たとえば、さっき麻生の名前が出てきたけど、
コレが俺的には非常に面白く感じる人事なんですよね。
麻生太郎は今 外務大臣をしているけど
去年の郵政解散の時は総務大臣だったんですが、
自民圧勝の後に 外務大臣に任命されたんです。
外務大臣といえば 大臣閣僚の中では
官房長官、財務大臣に次ぐナンバー3の格があるんですよね。
すなわち出世といっても良い人事です。
ところが 当時の事を良く考えると 不思議な感じがします。
郵政民営化法案が参議院で否決されて廃案に追い込まれた時
小泉首相は迷うことなく衆議院解散を決断しました。
ところが首相の伝家の宝刀「衆議院の解散」には閣僚全員の署名が必要で
閣僚の中には 郵政民営化反対の者も少なくありませんでした。
麻生太郎総務相は臨時閣議で反対意見を述べて 当初は署名を拒絶しました。
郵政解散 - Wikipedia
臨時閣議では、島村宜伸農水相、麻生太郎総務相、中川昭一経産相、村上誠一郎行政改革担当相の4閣僚が解散に反対する意見を述べたため、小泉首相は、最終的に解散に同意した中川経産相を除く3閣僚を別室に呼び、個別に説得をした。
【平成17年8月8日(月)】 |◇◆◇ 官 邸 日 記 ◇◆◇
3時11分、臨時閣議 開始。参考:
4時32分、臨時閣議 休憩。
42分、閣議室 一時退室、
官邸内階段にて「小泉内閣メールマガジン」読者代表と記念撮影。
5時15分、臨時閣議 再開。
19分、臨時閣議 終了。
郵政解散 - Wikipedia
第44回衆議院議員総選挙 - Wikipedia
その時小泉は別室にて麻生太郎総務相と 相当に長く話し合ったと云われてます。
http://eritokyo.jp/independent/nagano-pref/aoyama-col4450.html
小泉は解散当日、麻生太郎総務相から「総選挙は民主党と争うより、内なる抵抗勢力を一掃するためのものですか」と聞かれ、「うん、そうだ」と答えている。
郵政民営化法案に賛成票を投じたとはいえ
地方の窮状を知る麻生太郎総務相は
やはり心の底では「できることならば・・」が あったと思います。
しかし 自社の石炭会社をセメント会社へ変貌させた経歴を持つ麻生太郎は
最終的に署名、 小泉と共にルビコンを渡る決意をしました。
ルビコンを渡った後の麻生太郎の行動には迷いはなく
結局 小泉自民党の圧勝がありました。
さて 麻生太郎は、
小泉政権の復活に功があったとはいえ 一端は反対した男、
報復人事があってもおかしくなく
良くて留任か横滑りが妥当な論功行賞になるはずでした。
が、結果は「外務大臣」という事実上の昇進。
何故でしょうか?
小泉首相は 何を考えて麻生太郎を外務大臣に任命したのでしょうか。
外交政策的には 麻生と小泉に、比較的に近いスタンスはあります。
特定アジアに媚びる側ではないのは確かです。
小泉の頭の中には 2006年8月15日の靖国参拝も視野に入れていたでしょう。
その難しい状況での外交交渉は
簡単にキレてはいけない自己制御との能力と
極めて粘り強い交渉継続をさせる持続する意思が求められます。
郵政解散のギリギリの局面にての臨時閣議にて
小泉は、麻生の そういう能力を見たのではないでしょうか?
郵政解散という難しい局面でも
それでも自分の意見を表明する 言うべき事は言い
なおかつ 状況を見極め署名の決断をする落ち着いた自己制御の能力は
特定アジアの挑発にもキレることなく
冷静にコメントを出し続ける自己制御にも顕れてます。
一端、解散に署名したからには
郵政民営化に迷わず進もうとする持続する意思は、
外交という虚々実々の場にあっては
惑わされることない一線を保つのにどうしても必要であります。
すなわち 小泉首相の麻生外務相任命は
能力から来る適材適所の判断が働いたと見るべきでしょう。
そして 麻生外相は その期待に見事に応えた1年でした。
さて 安倍総裁に話を戻しましょう。
安倍は
閣僚人事、参院枠「2」を了承 青木氏と会談
会談後、安倍氏は首相官邸で記者団に「青木会長にいろいろ相談した。参院は派閥ではないから(2枠を受け入れた)」と述べた。と、能力よりも党の力関係を 派閥人事を優先する方向を早くも見せてます。
まぁ どうなることやらという感じです。」
「でも そうなると、小泉首相は 何故に安倍を官房長官に据えたの?」
「そう、其処が俺にも どうしてもどうしても解せないんです。
安倍が出世街道の道に現れたのは何時なのかな、と思って見てみました。
安倍晋三 - Wikipedia 政歴
1999年10月:衆議院厚生委員会理事これを見ると 事実上 森前首相に抜擢されたといっても等しいですね。
2000年7月:第2次森改造内閣で官房副長官に就任
2001年4月:引き続き小泉内閣で官房副長官に就任
2003年9月:自由民主党幹事長に就任
2004年9月:自由民主党幹事長代理に就任 党改革推進本部長に就任
2005年10月:第3次小泉改造内閣で官房長官に就任
2006年9月:自民党総裁に選出される
理由は分かりません、自民党的力学からの計算と見るのが妥当かと思います。
すなわち 「カネ」と「権力→すなわち マスコミとの繋がり」辺りを軸にした
縁故人事と見ても 差し支えは無い様に思われます。
小泉政権になっての留任は
ぶっちゃけ官房副長官というのはハクを付ける為の名誉職に近いものもあり
小泉にしてみれば この程度の利益誘導も就任初期では必要とも云えました。
その安倍は官房副長官時代に 一大飛躍の事件がありました。
小泉訪朝です。
小泉の独断専行にも等しいこの外交交渉は
外務省の頭越しに等しい官邸主導の手法で行われた経緯もあり
官房副長官でもあった安倍は 成り行き的に着いていきました。
そこでの有名なエピソードです。
http://seiji.yahoo.co.jp/column/article/detail/20060918-01-0101.html
官房副長官に留任したからこそ小泉首相の平壌行きに同行できた。情熱を傾けてきた拉致問題で、昼の休憩時間に「金正日が拉致を認めず謝罪もしないなら(日朝平壌宣言に)署名すべきではありません」と首相に進言することもできた。日朝首脳が初会談 (読売新聞) 2002年9月17日
元より北朝鮮強硬論者安倍は、この時に交渉を打ち切り帰国しようと進言したと云います。
が 小泉はその日も粘り強く交渉を続け、
満額とは云えない回答であったとしても
その後 戦後政治家の誰一人として手も付けられなかった北朝鮮問題に
大きな風穴を開けた功績は極めて大きいです。」
「そういえば 名前が聞かれるようになったのはその後だわね。」
「でも日朝首脳会談を ぶち壊しかねないような言動を その時はしてたんですよね。
その後 安倍は拉致被害者の帰国に尽力したことで名を馳せましたが
第1回の時に 自分がぶち壊しかねなかった交渉の
良いトコ取りを その後にしてみせただけなんですよね。
これは、言い換えてみれば
元々 森派への利益誘導に始まった安倍の副官房長官就任で
モノのついでに行っただけでぶち壊しかねなかった第一回日韓首脳会談なのに
森への(最初に抜擢をしたという)名誉を渡す意味での利益誘導の意味合いにおいて
安倍の名を挙げるのには調度良かったし
小泉にしてみても殆ど不利益がないから 放っておいたんだと思います。
その後 この降って涌いたような安倍の功績を
新聞テレビの既存マスコミは電通に近しい男として
執拗に持ち上げ続けました。
しかし その内実は
外交交渉の場における自己制御のない粘り強さのなさを隠しまくり
拉致被害者問題という
誰が見ても分かりやすいほどに正邪がはっきりしている簡単な問題解決の功績を
(電通に近しい男でもある)安倍様 安倍様 と祀り上げてます。
小泉にしてみれば 国家としての利益が得られれば
その名誉を森派が受けていても さしては気にならなかったから放っておいたのでしょう。
安倍晋三 - Wikipediaを見ると分かりますが
安倍は その後、
マスコミ各社が電通へ拝み倒すかのごとく祀り上げがヒートアップしていくのと比例して
幹事長 官房長官 自問党総裁と出世街道を一気に上って行きましたが
その間に何か政策的な功績があったかというと
全くなかった、といっても良いでしょう。」
そして問題が立ち返ります。
旧来の自民党の直接利益誘導型の人事を否定し
実力主義的人事をする小泉なのに
何故に小泉後継が安倍なのか?
幹事長就任は まだ分かる、国政とはあまり関係ないから。
官房長官就任も ギリギリ分かる、閣議は自分が主導すれば良いだけだから、
下手な大臣ポストでは直接利益誘導になるし。
気になる小泉の動きが ここ2〜3ヶ月はありました。
小泉は 後継者を指名するという行為を
少しでも示唆するという行為を 徹底的に避けてきました。
禅譲という行為を言動を避け、
あくまで「後継者人事は民主的に」を貫き通しました。
すなわち 安倍を全く後継者には指名していません。
「私の一票は安倍さんに」 小泉首相が明言
小泉首相は9日午後(日本時間同日夜)、同行記者団に対し、自民党総裁選について「私の一票は安倍さんに入れます」と述べ、自らの後継者として安倍官房長官が最適との考えを示した。その理由について「官房副長官、(自民党)幹事長、幹事長代理、そして官房長官と一番身近にいて、小泉内閣の改革を傍観するのではなく、推進してきた」と説明した。「私の一票は安倍さんに入れます」
この言葉は小泉という 天才的な言葉の使い手の あまりに見事な結晶だと思う。
あくまで安倍が勝手に立候補したのであって 小泉は指名していない。
しかし小泉の支持はある と自民党へのメッセージにはなる。
小泉は 後継者人事には直接は立ち会わないという姿勢を示しながら
一言で森派への利益誘導を可能にする、という恐るべき言葉の使い手であることを示した。
小泉という男は 単純な言葉の使い手ではなく
深慮遠謀を言動に混ぜ合わせていくが故に、
その表層をなぞるだけでは 小泉劇場に嵌るだけであろう。
小泉の この言葉「私の一票は安倍さんに入れます」の裏の意図を思えば
“安倍が どんな失敗をしようとも、私(小泉)の責任は その程度のモノだよ”
とも聞こえてくるようである。
実績もなく
外交交渉では致命的ミスを犯し
マスコミに ただただ推されるがままに歩き
森派への利益誘導に等しいのに
実力主義を行く小泉、相当に単純ではない男なのに
何故に小泉後継が安倍なのか?
俺が この洞察の答えを探す時、
コレが答えになるんじゃないかな、って思ってきた。
総裁選 福田 立候補 - Google 検索
福田氏、総裁選に立候補せず…「安倍政権」有力に
福田氏は21日夜、都内の自宅前で記者団に、「年も年だ。この年になって(首相を)やれるか。(立候補しないことを関係者と)確認した。総合的に判断して結論を出すということだ」と不出馬の理由を説明した。総裁選で安倍氏を支持するかどうかについては「政策を見て、じっくりと(判断する)」と述べた。相当に早い段階で 立候補を諦めた福田康夫・元官房長官、理由もイマイチはっきりしない。
マスコミは何でも靖国問題に結びつけたがるが 説得力に欠ける。
そもそも俺からすると 何故に郵政解散後の新規官房長官に
福田が呼ばれなかったのか、が気になって仕方なかった
色々政治的信条はあるが その官房長官としての実務能力が高かった福田は
年金未納問題で大揺れだった時に 政界の責任を一身に受けた形で辞任して
小泉政権を救った功労者でもあった。
その福田が 官房長官に呼ばれず、総裁選にも早くから手を引く。
俺の妄想に等しい推察は ここで繋がる。
小泉は、安倍政権の その後を間違いなく狙っている、と。
もとより さっさと権力から降りる男だ。
権力欲よりも 公的意識を優先するタイプなのであろう。
国として結果が良ければ それで良し、と。
だが、何かあれば 何時でも自ら乗り出す準備だけは しておこう と。
実績もなく実力も疑わしい安倍政権だが
上手くいけば それはそれで良し。
上手くいかなくても「後継を指名した経緯はない」のだから
小泉政権を再登板させるのは それほど難しくない
という足場固めはしてある、
その時に 官房長官という要所になる人材 は残してある。
これは俺の妄想なのだろうか?
小泉劇場は まもなく大団円を迎える。
何故に小泉後継が安倍なのか?
それを考える時 その幕の向こう側で起きていることを
どうしても洞察せずには いられない。
まぁ 首相 総理総裁、その責務を全うするは
恐ろしくストレスの溜まる仕事であろう。
今は ゆっくりと疲れを癒して欲しい。
「お疲れ様でした」と。
でした。長文お疲れ様です。
貴方には森田大明神の称号を授けます。
でした。長文お疲れ様です。
貴方には森田大明神の称号を授けます。
リロードwwwwwwwwwww
小泉が自民の在野に存在するという意味は大きいですねぇ、確かに。